自民党の支持率が低下、その分どの政党の支持があがったのか?!|選挙ドットコムリサーチ 12月調査

選挙ドットコムでは、12月14日(土)・15日(日)に日本国内の18歳以上の方を対象としたハイブリッド調査(電話調査とインターネット調査を同じ設問で同時に行う方式)による全国意識調査を実施しました。電話調査(JX通信社と共同実施)では1,013件、インターネット調査(Gunosyリサーチを使用)では1,000件の有効回答を得ました。

12月17日(火)の「選挙ドットコムちゃんねる」の生放送でも解説をしています。
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調査の回答者の年代別の割合は上記のグラフの通りです。ネット調査では、40代までの回答者で7割を超す結果となっており、比較的若い年代層の意識を抽出しています。また、電話調査では50代以上の回答者で7割を超す結果となっており、比較的高い年齢層の意識を抽出しています。

参考として図の右端に、今年の7月に行われた第25回参議院議員通常選挙の投票者に占める年代別の割合も掲載しました。50代以上の投票者が7割近くを占めており、現段階では電話調査の方がネット調査よりも投票者に近いサンプリングとなっています。

政党支持率は電話とネットで大きな差が

普段支持している政党について質問をしたところ、上記の表の通りの結果となりました。電話調査・ネット調査ともに「支持政党がない」という回答の次に「自民党」支持層が多いという結果となりました。

12月のハイブリッド調査において特徴的なことは、11月のハイブリッド調査と同様にほとんどの政党がネット調査では支持率を下げる傾向にある中、日本維新の会とれいわ新選組はほぼ横ばい、そしてNHKから国民を守る党は電話調査よりもネット調査の方が高いという点です。

また、11月のハイブリッド調査結果(上記画像)と比較をすると、「桜を見る会」問題の影響もあり、自民党は電話調査・ネット調査ともに支持率を下げ、そして与党である公明党も電話調査においては支持率を下げる結果となりました。

反対に「桜を見る会」を追求する側であった日本共産党は電話調査・ネット調査ともに支持率を上げ、立憲民主党はネット調査において支持率を上げる結果となりました。また、他の野党とは距離を置きながら違った角度から内閣を追及した日本維新の会も電話調査・ネット調査ともに支持率を上げました。

しかしながら、立憲民主党・国民民主党・日本共産党・社民党の支持率を足しても、自民党・公明党の支持率には遠く及びません。年明け解散も噂される中、野党再編が実現したとしても政権交代への道筋は見えてくるのでしょうか?

桜を見る会の影響か?内閣支持率は不支持が増加

12月の内閣支持率については上記のグラフの通りです。電話調査では支持と不支持が拮抗する状態で、不支持の方が少し上回っています。ネット調査では不支持が支持を大きく上回りました。ネット調査では回答者数が多い40代・50代の5割近くが安倍内閣へ不支持を表明していることから、上記の結果になったと推測されます。

支持政党別の支持率と同様に、内閣支持率も11月のハイブリッド調査結果(上記画像)と比較をしてみます。「強く支持する」と「どちらかと言えば支持する」の数値については電話調査・ネット調査ともに11月と12月で大きな差はありません。しかし、「どちらとも言えない」という層が電話調査・ネット調査ともに10ポイント以上減らし、その分が「どちらかと言えば支持しない」「全く支持しない」に移ったことがわかります。また、自民党支持層内でも電話調査・ネット調査ともに安倍内閣を支持しない層が増加しています。

独自調査の結果は次回またご紹介します

12月のハイブリッド調査では、このほかにも「野党再編について」、「議員歳費返納について」など時事的なトピックについても調査をしています。また「政治家の不倫」について、国民はどう感じているのかも調査をしました。興味深い結果となりましたので、選挙ドットコムちゃんねるで取り上げています。後日記事としてもリリースする予定です。

また、野党再編を巡っては12月19日から立憲民主党と国民民主党の合流に向けた本格的な話し合いが始まりました。そして、社民党も立憲民主党との合流に向けて協議を開始し、令和2年2月の党大会で結論を出すことになり、野党再編の大きな流れができつつあります。では、国民はどのように感じているのでしょうか?選挙ドットコムの独自調査の結果を基に、次回の記事で紐解いていきたいと思います。

調査概要:調査は12月14日(土)と15日(日)に実施。日本国内の18歳以上の方を調査対象とし、有効回答数は電話調査(JX通信社との共同実施)で1,013件、インターネット調査(Gunosyリサーチを使用)で1,000件を取得。電話調査は無作為に電話番号を発生させるRDD方式をオートコールで実施。ネット調査ではスマートフォンアプリのダウンロードユーザーを対象にしたアンケートツールにより実施。各党の支持率は小数第2位以下を四捨五入。回答者年代別割合、内閣支持率は小数第3位以下を四捨五入。

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