全国高校バスケ 長崎西・上野監督「練習してきたこと出せた」

【男子2回戦、長崎西―北陸】第2クオーター9分、長崎西のガード山本(左)がドライブインから33点目=武蔵野の森総合スポーツプラザ

 金星まであと少しだった。身長2メートル超の外国人留学生とエースシューターを擁して、南部九州インターハイで準優勝してきた北陸(福井)を相手に、長崎西は大善戦。最後は3点差で涙をのんだが、上野監督は「対策を立てたゾーンやマンツーマンで失点を抑えた。攻撃も走れた。練習してきたことは出せた」と賛辞を惜しまなかった。
 最高の滑り出しだった。マンツーマンで激しく守り、体を張ったリバウンドから速攻。開始3分でいきなり8-0とリードを奪った。外国人留学生にゴール下で仕事をさせず、主将のガード山本、フォワード柴崎、センター今村らを中心に互角の勝負を演じた。
 誤算だったのは、計11本決められた3点シュート。山本が「留学生を意識しすぎて、外にやられてドライブとか、やりたいようにやられた」と振り返ったように、内外の連係に手を焼き、早い段階からファウルがかさんだ。今村の退場もあり、思い通りに得点を伸ばせなかった。ガード中富の3点シュートや柴崎の速攻などで応戦したが、あと一歩届かなかった。
 結果は2回戦敗退に終わった。それでも、県内出身者だけで編成した県立進学校の健闘は見事だった。この日、チーム最多の32点をマークした柴崎が「1年のころから8強に入りたいと思っていた。逆転したかった…」と悔しさをにじませたように、誰も納得はしていない。でも、この試合で見せた懸命に戦い続ける姿勢は、間違いなく相手より上だった。今季の長崎西のベストゲームだった。

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