全日本高校女子サッカー 鎮西学院、勝負強さで8強狙う 来月3日開幕

照明の下でボールを追う選手たち=諫早市、鎮西学院高グラウンド

 サッカーの第28回全日本高校女子選手権は来年1月3~12日、兵庫県三木市のみきぼうパークひょうご第1球技場などに各地区代表の32校が参加して行われる。県勢は11月の九州予選(4枠)で3位に入った鎮西学院が4年ぶり9度目の出場。主将のFW江口は「“鎮西リズム”を掲げている。見ていても楽しいパスサッカーで一戦一戦勝ち上がりたい」と意気込んでいる。
 県内で抜きんでた力があり、普段は男子の中学生チームと練習試合を多くこなしている。フィジカルでかなわない分、選手間の距離を近く保ってしっかりとつなぐパスサッカーが身についた。
 今季の一番の特徴は、主力の多くが社会人チーム「国見FCレディース」にも所属している点。高校年代の試合に出ながら、上のカテゴリーでも経験を積んできた。結果、11月の九州予選は準々決勝、3位決定戦ともに逆転勝ちするなど、勝負強さが磨かれてきた。
 基本フォーメーションは4-4-2。春まで中盤の要だった平坂がFWにポジションを変え、前線で起点をつくれるようになった。これに伴い小柄な坂田はFWから2列目へ。細かいタッチのドリブルを武器に決定的な仕事をする。
 DF金子、MF常友は豊富な運動量を生かして、両サイドで絶えず上下動を繰り返す。左サイドバックの濱崎は右利きながら、左足のクロスに自信を持つ。中盤の松本、宗塚はピンチの芽を摘み、最終ラインの大川内、島内は空中戦が強くなってきた。GK小柳はコーチングに優れている。
 1回戦の相手は東海大会を制してきた古豪の常葉大橘(静岡)。強力なツートップを抑えられるかがカギを握る。川原監督は「目標のベスト8を達成するには、強いところに勝たなくてはいけない。一戦一戦できる限りの準備をして、自分たちのサッカーをしてほしい」と選手たちの活躍に期待している。

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