ホークス甲斐野が文句なし“新人”王…2019年12球団ルーキー診断【パ編】

ソフトバンク・甲斐野央【写真:藤浦一都】

ソフトバンクの甲斐野は65試合に登板し2勝5敗8セーブ26ホールド、防御率4.14

 2019年も残すところ、あとわずか。今季のプロ野球はセ・リーグは巨人が5年ぶりに優勝、パ・リーグは2年連続で西武が頂点に立った。だが、日本シリーズを制したのはパ・リーグ2位だったソフトバンク。クライマックスシリーズから怒涛の10連勝で楽天、西武、そして巨人を打ち破り、3年連続で日本一となった。

 そんな2019年シーズンで新人王に輝いたのはヤクルトの村上宗隆内野手とソフトバンクの高橋礼投手の2人。村上は10代最多本塁打記録を更新する36本塁打を放ち、高橋礼は初の2桁勝利となる12勝をマーク。共に2年目ながら、文句なしの新人王に輝いた。

 では、各球団のルーキーたちの1年目の働きぶりはどうだったのか。1年目で1軍出場を果たした選手たちを振り返り、今季の“新人”王を選んでみよう。続いてはパ・リーグ。

西武松本航は7勝、オリックス中川は交流戦首位打者と存在感

【パ・リーグ】
○西武
1 松本航 16試合7勝4敗0S0H 4.54
3 山野辺翔 9試合14打数1安0本1点 .071
4 粟津凱士 1試合0勝0敗0S0H 9.00
6 森脇亮介 29試合2勝1敗0S4H 4.94
7 佐藤龍世 52試合59打数13安2本7点 .220

○ソフトバンク
× 小園海斗
× 辰己涼介
1 甲斐野央 65試合2勝5敗8S26H 4.14
2 杉山一樹 2試合0勝0敗0S0H 9.00
3 野村大樹 2試合2打数1安0本0点 .500
6 泉圭輔 14試合2勝0敗0S3H 1.96
7 奥村政稔 12試合0勝1敗0S3H 8.76

○楽天
× 藤原恭大
1 辰己涼介 124試合314打数72安4本25点 .229
2 太田光 55試合96打数21安1本6点 .219
4 弓削隼人 8試合3勝3敗0S0H 3.74
6 渡邊佳明 77試合218打数49安1本26点 .225
7 小郷裕哉 22試合29打数5安1本4点 .172

○ロッテ
1 藤原恭大 6試合19打数2安0本2点 .105
2 東妻勇輔 24試合3勝2敗0S7H 4.71
3 小島和哉 10試合3勝5敗0S0H 4.31
5 中村稔弥 10試合1勝1敗0S0H 4.32
7 松田進 3試合5打数1安0本1点 .200

○日本ハム
× 根尾昂
1 吉田輝星 4試合1勝3敗0S0H 12.27
3 生田目翼 4試合0勝1敗0S0H 7.88
4 万波中正 2試合4打数0安0本0点 .000

○オリックス
× 小園海斗
1 太田椋 6試合13打数0安0本0点 .000
2 頓宮裕真 28試合91打数18安3本10点 .198
3 荒西祐大 13試合1勝4敗0S0H 5.57
4 富山凌雅 1試合0勝0敗0S0H 0.00
5 宜保翔 8試合26打数6安0本0点 .231
6 左沢優 4試合0勝0敗0S0H 0.00
7 中川圭太 111試合364打数105安3本32点 .288

 パ・リーグで最も活躍したルーキーはやはりソフトバンクの甲斐野だろう。小園、辰己の外れ外れ1位での指名だったが、開幕1軍に入ると、勝利の方程式の一角として大車輪の活躍をみせた。65試合に登板して2勝5敗8セーブ26ホールドの好成績をマーク。オフには侍ジャパンにも選出されて活躍した。今季のソフトバンクの日本一はこの男無くして語れないだろう。

 野手に目を向けると、楽天の辰己とオリックスの中川の働きが光った。辰己は124試合に出場し、主力の1人としてチームのクライマックスシリーズ進出に貢献。中川は交流戦で首位打者に輝くなど、111試合に出場して打率.288の好成績を残した。最後のPL学園戦士としても、その名を広めた。

 球団ごとに見ると、オリックスは最多の7選手が1軍でデビュー。日本ハムを除く4球団もそれぞれ5人のルーキーが1軍の舞台を踏んでおり、1年目としては粒ぞろいのドラフトだったと言えるだろう。(Full-Count編集部)

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