通算54勝の先発左腕・ムーア 1年350万ドルでソフトバンク入団

日本時間12月26日、日本プロ野球の福岡ソフトバンクホークスは、メジャー通算54勝の実績を誇るマット・ムーアを獲得したことを発表した。MLBネットワークのジョン・ヘイマンは、ムーアには350万ドルが保証されており、成績次第で最大600万ドルを手にする可能性があることを伝えている。3年連続で日本シリーズを制している最強軍団に、現在30歳の大物助っ人左腕が加わることになった。

今季のムーアは、新天地タイガースで開幕ローテーションの一角を担い、初登板の日本時間4月1日のブルージェイズ戦で7回2安打無失点の快投を披露するなど、10イニング連続無失点という最高のスタートを切ったものの、右膝痛で戦線離脱。結局そのまま戦列に戻ることはできず、2試合に先発して0勝0敗、防御率0.00、被打率.094、WHIP0.40という成績でシーズンを終えた。

2007年のドラフトでレイズ(当時デビルレイズ)から8巡目指名を受けてプロ入りし、2011年にメジャーデビューを果たしたムーアは、翌2012年に自身初の規定投球回に到達し、11勝11敗、防御率3.81をマーク。2013年は規定投球回未満だったものの、自己最多の17勝を挙げる活躍を見せた。シーズン途中でジャイアンツに移籍した2016年にも13勝を記録し、9年のキャリアで2ケタ勝利を3度マーク。規定投球回に到達したのはジャイアンツでプレイした2017年が最後となっている。

メジャー最初の63試合(うち61先発)では防御率3.53を記録したムーアだが、2014年にトミー・ジョン手術を受け、復帰したあとは118試合(90先発)で防御率5.13と成績が大幅に悪化。特に2017年はジャイアンツで6勝15敗、防御率5.52、2018年はレンジャーズで3勝8敗、防御率6.79と大きく成績を落としており、日本球界でどこまで通用するかは未知数だ。今季は過去2年と比べて球速が回復傾向にあり、それが開幕直後の好投につながっていたため、日本でも速球のクオリティが活躍のカギを握ることになりそうだ。

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