オリンピック連覇の偉業を成し遂げた羽生結弦選手。その涙の理由は?大きな反響を呼んだ伝説的番組が地上波で放送!

オリンピック連覇の偉業を成し遂げた羽生結弦選手。その涙の理由は?大きな反響を呼んだ伝説的番組が地上波で放送!

2018年にフィギュアスケート男子シングルでオリンピック連覇という歴史的快挙を成し遂げた羽生結弦選手の真価、秘話を、ディック・バトンさん、エフゲニー・プルシェンコさん、ハビエル・フェルナンデスさんという3人の超一流フィギュアスケーターたちが率直に語り大きな反響を呼んだ「アナザーストーリーズ 運命の分岐点 羽生結弦オリンピック連覇~メダリストたちが語る『最強』伝説~」。今年1月にNHK BSプレミアムで放送され再放送が望まれていた同番組が、ついに12月28日にNHK総合で再放送! 初の地上波放送に先立ち、担当ディレクターの阿部修英さんに、番組制作時のお話を伺いました。

── 2017年に同番組で浅田真央さんにフィーチャーした「浅田真央 伝説のソチ五輪」の回も制作されたというお話ですが、羽生選手にスポットライトを当てる番組を作ると決まった時に、羽生選手のどんな面を明かしたいと思っていましたか?

「まず、日本人男子フィギュアスケート選手で、オリンピックで金メダルを取得したのは羽生選手だけ。しかも連覇したのは66年ぶりとなると、その雲の上にハシゴをかけたような“高み”の神髄を知るには 同じ高みを垣間見た人でないといけないと思いました。同じように連覇した人、同じように連覇しようとした人、同じレベルで競い合った人。そうした方々に証言をいただくことで、羽生選手の“高み”の真実が少しでも解き明かされるよう意図しました」

── 今回番組でお話を聞いた3人の方は、普段はなかなか取材ができない方々ということで、レジェンドを取材した時の印象を教えてください。

「バトンさんは“正直”な人、プルシェンコさんは“強い”人、フェルナンデスさんは“しなやか”な人、そんな印象でした。バトンさんはアメリカでも有数の“毒舌”解説者として知られる方のため、66年ぶりに自分の記録に並ばれたことをどう思っているか、おっかなびっくり聞いてみたのですが、羽生選手については『劇場』ができていると絶賛していました。フィギュアスケートの生き字引のような存在であるバトンさんにとっても、羽生選手はほかに類を見ない別格の存在であることがよく分かりました。プルシェンコさんは『皇帝』という別名の通り威厳あふれる方ですが、特に羽生選手については『闘争心』を共有できる存在としてとても心強く思っている印象でした。息子さん(アレクサンドル・プルシェンコ)のスケートする様子を極めて厳しく見つめる、本当に妥協を知らない人ですが、そんな彼から見ても羽生選手は『自分と同じ戦い続ける意志を持つ、真の後継者』と位置付けている様子でした。フェルナンデスさんは、あの人懐っこい感じは皆さんご覧になっていてよく分かっていると思いますが、こと羽生さんについてはお互いに背中を追いかけ続けてきた『戦友』ということで、真の心が通じ合う友という感じを受けてこちらも感動しました」

── 3人のお話を聞いて羽生選手の印象が変わった部分はありましたか?

「羽生選手は氷上のヒリヒリとした緊張感ある姿と、氷を降りた後の笑顔や涙を隠さぬ姿とのギャップが魅力的ですが、バトンさんにはその氷上の姿について、『点数を稼げばいいだけの演技ではなく、まず第一にお客さまを楽しませる劇場でなければならない』という視点で新たに見つめ直すことを教えていただきました。プルシェンコさんはオリンピック4大会出場、金メダル2回(一度は団体)、銀メダル2回というとてつもない成績を誇る方ですが、そんな彼からは『フィギュアスケートの戦いにおいてオリンピックという舞台がどれだけ究極のものか』を教えていただくことができました。プルシェンコさんすらギリギリの点差でできなかった連覇を果たした羽生選手のすごみ、それは“高み”をうかがった方でないと語れないもので、羽生さんがどれだけ歴史的選手なのか再認識できました。そしてフェルナンデスさんからは、とっておきの友情話を聞けました。あの連覇が決まった後に『You are so bad!(最悪だな)』とフェルナンデスさんに対して言いながら、涙を流す羽生さん。その裏にあった友情の話を今回初めて聞けて、氷を降りた後の表情の秘密を知ることができました」

── 最後に、番組の見どころをお願いします。

「羽生さんの連覇はまだ2年も経っていない時のこと、いまだ鮮明な印象がありますが、一方で実に歴史的で、はるか昔のことのようにも感じられると思うんです。BSでの放送時にはそんな両方の側面からの感想をたくさんいただきました。今回初めて地上波での放送ということで、羽生さんゆかりの方々の証言とともにもう一度あの感動を味わってみていただきたいです」

羽生選手の進化は止まらず、今季もさらに前へと挑み続ける姿を見せてくれています。レジェンドたちの証言を基に、羽生選手の今後の活躍を応援していきましょう!

【番組情報】


「アナザーストーリーズ 運命の分岐点 羽生結弦オリンピック連覇~メダリストたちが語る『最強』伝説~」

<地上波> NHK総合
12月28日(土)午後4:00~4:59 ※再放送

<BS> NHK BSプレミアム
2020年1月14日(火)午後9:00~9:59 ※再放送
2020年1月20日(月)午後11:45 ~深夜0:44 ※再放送

【雑誌情報】


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「KISS&CRY」とは?


「KISS&CRY」シリーズは、日本のフィギュアスケーターの皆さんをフィーチャーし、その「戦う」姿、「演じる」姿を合計50ページ超のグラビアでお届けしています。つま先から指先・その表情まで、彼らの魅力を存分に伝えます。また、関連番組テレビオンエアスケジュールも掲載。テレビの前で、そして現地で応援するフィギュアスケートファン必携のビジュアルブックです。
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