国立大初、キワニスが認証「ながさき海援隊」 漂着ごみ問題を啓発

サークルKの認証を受けた長崎大「ながさき海援隊」のメンバーら=長崎大

 海洋ごみ削減を目指し、県内各地で海岸清掃などに取り組む長崎大の学生団体「ながさき海援隊」が、世界三大奉仕団体の一つ、キワニスの学生部門「サークルK」として活動する認証を受けた。国内の大学で6例目、国立大では初めて。
 長崎市文教町の同大で今月17日、認証授与式があった。長崎キワニスクラブ(水嶋英治会長)の下部組織として支援を受けながら、来年度から本格的に、子どもたちへの啓発活動に力を入れる。
 ながさき海援隊は2015年に発足した。水産学部の学生が「長崎の海の素晴らしさを、地元の人にもっと知ってもらいたい」という思いで始めた海岸清掃が原点。現在は他学部からのメンバーも増えた。ほぼ毎週末、清掃や漂着ごみの調査などにも取り組んでいる。本年度はソロプチミスト日本財団の学生ボランティア賞を受賞した。
 海洋ごみが国際的問題になる中、メンバーは「拾っているだけでは漂着ごみは減らない。啓発していかないと」と考えるようになった。その機会や方法について模索していた時、子ども支援に取り組む同クラブから「サークルKに認証されれば子どもに関わるボランティアができる」と提案を受け、申請した。認証は10月15日付。
 同大医学部保健学科3年で5代目代表の阿部ちひろさん(21)は「学童クラブと一緒にごみ拾いをしたり、小学校で海洋ごみ問題について知ってもらう機会を増やしたい。海外の子どもたちとの活動にも幅を広げていきたい」と意気込みを語った。

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