年末年始「入山注意を」 丹沢など 登山道に残る爪痕

年末年始「入山注意を」 丹沢など 登山道に残る爪痕

 10月に来襲した台風19号による被害は、丹沢などの登山道にも及んでいる。関係団体は入山者が増える年末年始を迎え、遭難予防の注意を呼び掛けている。

 神奈川県自然環境保全センター(厚木市七沢)の自然公園課によると、管理する主要登山道43路線のうち、通行を控えるよう呼び掛けているのは26日現在、15路線。大半が登山口につながる林道が土砂崩れで通行できないためで、丹沢山、焼山、権現山周辺の3路線は登山道にも大きく崩壊している箇所があるという。

 稜線(りょうせん)部に比べて沢沿いの登山道は、規模は小さいものの、荒廃した箇所が残る。沢に架けた木橋も、多くが流失したままだ。

 同課によると、登山道の被害把握は来年1月に終了予定。同課は「年度内の全面復旧は難しい。迂回(うかい)路を設けるなど対応しており、県のホームページ(HP)で最新情報を確認してほしい」と話している。

 登山拠点の西丹沢ビジターセンター(山北町中川)は22日、年末年始の休みに計画している入山者向けに、台風被害が大きかった犬越路に向かう用木沢沿いの現状を動画付きでHPに掲載。「登山道の難易度が非常に上がっており、通過する際は十分に気を付けて」と注意喚起した。

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