いよいよ迎える2020年オリンピックイヤー!
いよいよ迎える東京オリンピック!1964年以来2度目の東京開催となり、「復興五輪」を掲げる今回。開催年である「2020」という数字に特別な思いを頂く人も多いのではないでしょうか。そこで「標高2020mの山」を今ピックアップしました!
ちょっとネタバレをすると、今回ご紹介する山は一見すると地味な印象を持つかもしれません。整備された登山道が無かったり、藪漕ぎが強いられたりとなかなか手ごわい山も。
2020年を逃すとこの先は登る機会は無いかもしれない、だからこそ、オリンピックイヤーに登っていただきたいのです!
この山々との出会いが、思いがけずマニアックな登山の世界への第一歩となるかも!?
夏は藪漕ぎ、冬はスノーシューハイク!於呂倶羅山(栃木県)
於呂倶羅山(おろぐらやま)は、栃木県日光市にある山。戦場ヶ原の北に位置しています。山王峠からはどっしりとした山体が拝め、その姿は良く目立ちます。
基本的に登山道はないものの、アクセスは比較的良いので、入山者も少なくありません。
おすすめの季節
無雪期も登れないこともないですが、登山道が無いので多少の藪漕ぎの覚悟は必要。このため、積雪期の登山の方がかえって快適な事も。
涸沼や山頂東側の肩などの雪原でスノーシューを楽しみつつ、於呂倶羅山のピークを目指す。冬季に行く場合は、光徳牧場から林道を辿り、山王峠へ。
ルート情報
涸沼入口~於呂倶羅山登山口~於呂倶羅山山頂〜金田峠〜刈込湖〜切込湖〜涸沼入口
■コース距離:約8km
■コース時間(目安):6時間前後(周回)
涸沼入口付近の林道に5.6台の駐車スペースがありますので、そこから山王林道を歩いて登山口へ。
登山道はありませんが、踏み跡や赤布などの目印があるので参考にしましょう。
山頂からは男体山や中禅寺湖が望めます。
山頂から金田峠から下り、刈込湖と切込湖を周ります。
山王峠まで登り返し、涸沼入口でゴールです!
アクセス情報
■涸沼入口
住所|栃木県日光市中宮祠
公共交通機関|JR日光駅・東武日光駅から東武バスで約1時間「光徳温泉」下車徒歩約30分
■画像提供
BanzaiTrek Outdoor Guide Service代表|菊地 信宏
ホームページ
藪漕ぎ必須の通好み!老ノ倉山(長野県/群馬県)
長野県と群馬県の県境付近に位置する老ノ倉山(おいのくらやま)。志賀高原の南に位置しています。駐車場から山頂までの距離は非常に短いものの、藪が濃いため、苦労を強いられるルート。踏み跡はありますが、決して万人受けする山ではありません。しかし、山頂からの眺望は素晴らしいため、藪山ならではの解放感や爽快感を手軽に味わうのに持って来いの山です!
おすすめの季節
積雪期は付近の道路が封鎖されるため、アクセスが困難。このため、登頂が現実的なのは春から秋が中心となります。特に、秋であれば涼しく、山頂からは紅葉に彩られた山々を一望できるのでおすすめです。
ルート詳細
ルート:老ノ倉山駐車場~老ノ倉山山頂(往復)
■コース距離:約1km(往復)
■コース時間:1時間未満(往復)
駐車場は標識のすぐ手前にあります。ここからスタート。
明瞭な登山口はありませんが、踏み跡らしきものが確認できます。
踏み跡はしっかりしていますが、何しろ藪が濃い。しかし道に迷う恐れは少ないので、根気よく進みましょう。
山頂に到着。残念ながら2020mの標高が記された看板等は無く、地味に山名が示されているのみ。
しかしながら眺望は抜群。苦労して藪漕ぎをした上、登山者も少ない山です。景色をじっくりと独り占めしましょう。
アクセス情報
■老ノ倉山登山口 駐車場
住所|長野県上高井郡高山村大字牧
駐車台数|5台
料金|無料
トイレ|なし
※駐車場がある万座道路は、11月中旬から5月初旬まで閉鎖。
武尊山と併せて周遊!剣ヶ峰山(群馬県)
谷川連峰の東に位置する武尊山。この山頂から南東に延びる尾根上には「剣ヶ峰(けんがみね)」があり、地形図にも記されています。しかし、これとは別に、南西方向に延びる尾根上にはよく似た名前の「剣ヶ峰山(けんがみねやま)」があり、今回ご紹介するのはこちら。
「2020mの山には興味があるけど、マイナーな山に行くのはちょっと…」という方にとっても、メジャーな武尊山の登頂ついでに立ち寄る事が出来るというのはうれしいポイントです。
おすすめの季節
何といってもおすすめは秋。紅葉を眺めながらの登山が存分に楽しめる山です。ただし、ひとたび天気が崩れると真冬のようなコンディションになるリスクも十分にある山域です。事前に山専門の天気予報を確認するか、新潟県側でも天気が回復する予報の日を選び、安全登山に努めましょう。
ルート詳細
ルート:武尊神社→手小屋沢避難小屋付近分岐→武尊山→剣ヶ峰山→手小屋沢避難小屋分岐→武尊神社(周遊)
■ルート距離:約12km
■ルート時間:8時間前後(周回)
武尊神社から登山スタート。安全を祈願して出発しましょう。
手小屋沢避難小屋の手前の地点に分岐があります。左右どちらから周遊してもOKですが、今回は左へ。まずは武尊山を目指します。
途中、岩場の通過もあります。慎重に進みましょう。
武尊山山頂に到着!素晴らしい眺望です。
稜線を辿り、剣ヶ峰山へ。快適な稜線歩きです。
剣ヶ峰山山頂に到着。2020mの標高表示もしっかりありますので、是非記念撮影をしましょう。
ここから手小屋沢避難小屋方面への下りも足元が悪い区間があります。気を抜かずに下山しましょう。
アクセス情報
■武尊神社登山口 駐車場
住所|群馬県利根郡みなかみ町
駐車台数|50台
料金|無料
トイレ|あり
【番外編】初代東京オリンピックイヤー1964mの山!毛無山(静岡県)
前回の東京オリンピックは1964年。せっかくのオリンピックイヤーなので、1964mの山も訪れてみてはいかがでしょうか?2020mの山は少々地味でしたが、ここでご紹介する毛無山(けなしやま)は華がある山と言えるかもしれません。
富士山のすぐ西に位置し、何と言っても大迫力の富士山が望めるのが一番の特徴。アクセスも良く、日帰りも可能なので、多くの方々におすすめです。
おすすめの季節
富士山の眺望がすばらしいこちらの山は、季節を問わずに繰り返し訪れたい山です。しかし、個人的なおすすめはやはり秋。紅葉はもちろんですが、富士山が冠雪した姿が楽しめます。春とは違い、残雪もなく歩きやすいのもおすすめのポイント。また、毛無山の往復だけでなく、北にある竜ヶ岳まで足を延ばすと、本栖湖と富士山の眺望を同時に楽しめるでしょう。
ルート詳細
ルート:毛無山駐車場~地蔵峠~毛無山(往復)
■ルート距離:6km前後(往復)
■ルート時間:5時間前後(往復)
有料駐車場に車を停め、登山口から出発します。
傾斜は比較的強いので、無理せず自分のペースで登りましょう。
設置された「○合目」の看板を脇目に登ります。
途中の展望台では、晴れていれば眼前に迫る富士山の絶景を眺めることができます。休憩がてら、是非立ち寄ってみてください!
山頂に到着!ここからも富士山の眺望が期待できます。また、十分なスペースがあるので、ゆったりと食事をとるのもいいですね。
アクセス情報
■毛無山登山口 駐車場
住所|静岡県富士宮市麓170
駐車台数|25台
料金|500円/日
トイレ|なし
普段は足を運ばない山へ
今回ご紹介した山の多くは「オリンピック」という華々しい言葉に似つかわしくない、地味な山が多かったかもしれません。しかし、だからこそ「2020」をキーワードに、これらの山に足を運んでみるのも良いのではないでしょうか。普段とは違う山や土地、人との出会いが、あなたの世界を思いがけず広げてくれるかもしれませんよ。