奥川の投球にU18ナインがくぎ付けに カメラマンが選ぶ今年のベストショット【アマ編】

侍ジャパンU-18代表の選手たちが奥川の投球に釘付けに【写真:荒川祐史】

スーパーラウンドカナダ戦の試合前のブルペンを撮影していると…

 センバツは東邦が、夏の甲子園は履正社が優勝した。大船渡の佐々木朗希投手が甲子園出場は果たせなかったが、高校生史上最速の163キロを計測するなど、高校野球界も盛り上がった。8月末から9月上旬には韓国・釜山でWBSC U-18ワールドカップが開催された。選ばれたメンバーからはたくさんのプロ野球選手が誕生した。Full-Count編集部では撮影したカメラマンが今季のベストショット【アマ編】を選出した。

 スーパーラウンドの初戦のカナダ戦で初登板初先発した奥川は7回18奪三振という圧巻の投球を見せた。試合前のブルペンで、最初は捕手の方向から撮影をしていたが、自分自身の背後がざわついていた。振り返ると、U-18のメンバーたちが食い入るように奥川のブルペンを見入っていた。

 2、3人が見ているならまだしも、佐々木や森敬斗内野手(桐蔭学園)、宮城大弥投手(興南)、石川昂也内野手(東邦)ら後のドラフト1位選手たちが真剣な表情で見ている。森はまるで美味しそうなものを見るような顔で、佐々木は腰をかがめてまで見ようとしていた。

 田中将大投手(現ヤンキース)が甲子園で投げている時もそうだった。奥川にもマー君に似たスター性、雰囲気、マウンドのたたずまいが感じられたという。撮影していて楽しかった――カメラマンとしてそう思える瞬間だった。

 他にも今年の都市対抗野球ではDeNAを戦力外になった須田幸太投手がリリーフエースとして躍動し、古巣のJFE東日本を頂点に導いた。元プロという看板を捨て、観客とナインと一緒になって心から喜ぶ右腕の姿は東京ドームを大きな感動が包んだ。NPBに進む者、去っても活躍の場を掴んだ者……今年のアマチュア球界にもたくさんのドラマがあった。(Full-Count編集部)

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