日ハムの2010年代を支えた助っ人は? “寿司男”レアードにメジャー活躍中の救援右腕も

2015年~2018年まで日本ハムに在籍したブランドン・レアード【写真:石川加奈子】

アブレイユは13年本塁打王、メンドーサは4年間で通算27勝をマーク

 2019年シーズンのプロ野球が幕を閉じ、2010年代は今年で一区切りとなった。ここではこの10年間で活躍した日本ハムの主な助っ人外国人選手を見ていきたい。

○ブライアン・ウルフ投手

 メジャー3年間で72試合に登板した実績を持ち、2010年にブルージェイズから加入。当初は救援だったが2010年終盤に先発転向し、2011年に12勝、2012年に10勝と2年連続2桁勝利を挙げた。2013年限りで退団してソフトバンクに移籍。2016年からは西武でもプレーし、昨季限りで引退した。

○ボビー・ケッペル投手

 2010年にツインズから加入。2009年はメジャーで救援として37試合に登板していたが、日本ハムでは先発ローテーション入り。2010年は12勝、2011年は14勝と2年連続2桁勝利を挙げ、ダルビッシュ有投手、武田勝投手らと強力ローテを築いた。2012、13年は右肩の故障に苦しみ、退団後はレッズとマイナー契約を結んだが、闘病中の父親のサポートのために引退した。

○ミチェル・アブレイユ内野手

 キューバ出身で2004年に亡命。メジャー経験はなかったが2012年のメキシカン・リーグMVPに輝いた。2013年に入団テストを経て加入すると、31本塁打を放って本塁打王を獲得。2014年は腰痛のため6試合の出場にとどまり、シーズン途中で退団した。

○ルイス・メンドーサ投手

 メジャー7年間で90登板、56先発の実績を持ち、2014年に加入。先発として4年間で27勝を挙げ、2016年の日本一にも貢献した。2017年途中に阪神に移籍してこの年限りで帰国。今季開幕前にはメキシコ代表として野球日本代表「侍ジャパン」との強化試合に先発。メキシカン・リーグのユカタンでは5試合に先発し、0勝5敗、防御率6.64の成績だった。

レアードは来日2年目の16年に39本塁打を放って本塁打王、日本一に貢献した

○アンソニー・バース投手

 2016年にレンジャーズから加入。先発、中継ぎとフル回転すると日本シリーズでは5試合に救援登板して無失点で3勝。第6戦では1点リードの8回に打席に立つと貴重なタイムリーを放った。1年で退団後は古巣レンジャーズとマイナー契約。2017、18年はメジャーでの出場機会に恵まれなかったが、今季はマリナーズで44試合に登板し、2勝4敗5セーブ6ホールド、防御率3.56とブレーク。来季はブルージェイズでプレーする。

○クリス・マーティン投手

 2016年にヤンキースから加入。2016年は52試合で21セーブ19ホールド、防御率1.07と活躍してリーグ優勝に貢献。2017年も40試合で1セーブ29ホールド、防御率1.19の成績。2年間のWHIP(1イニング当たりの安打、四球の走者数)0.67と、走者をほとんど出さない圧巻の投球が際立った。2018年にメジャー復帰すると、今季は58試合に登板して4セーブ12ホールド、防御率3.40。ブレーブスと2年総額1400万ドル(約15億2000万円)での再契約を掴み取った。

○ブランドン・レアード内野手

 ナショナルズ傘下から2015年に加入。1年目の2015年から34本塁打を放つと、2016年には39本塁打で本塁打王を獲得。日本シリーズでは3本塁打を放ってMVPに輝き、日本一に貢献した。在籍4年間で131本塁打を放った長打力と安定した三塁守備に加え、寿司を握るポーズでファンに愛された。今季からはロッテに移籍して32本塁打を放った。

 2010年代前半はウルフ、ケッペルが先発ローテーションとして活躍。2012年には、2009年に27本塁打を放ったスレッジが3年ぶりに復帰したが5本塁打に終わった。2013年はアブレイユが本塁打王を獲得。2016年はメンドーサ、バース、マーティン、レアードの助っ人全員が活躍して日本一。レアードは本塁打王、日本シリーズMVPに輝いた。

 来季に向けては新助っ人としてMLB通算127試合登板のドリュー・バーヘイゲン投手、前巨人で昨季メジャー20発のクリスチャン・ビヤヌエバ内野手を獲得。王柏融外野手は田中賢介氏の背番号「3」を受け継いだ。助っ人選手の活躍に期待がかかる。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2