大砲カブレラに韓国3冠王の李大浩、ペーニャ…オリックス10年代は強打の助っ人揃い

2013年からオリックスに所属しているブランドン・ディクソン【写真:荒川祐史】

李大浩は12年打点王、ディクソンは来季8年目、メジャー282発ジョーンズ加入

 2019年シーズンのプロ野球が幕を閉じ、2010年代は今年で一区切りとなった。ここでは10年間で活躍したオリックスの主な助っ人外国人選手を見ていこう。

○アレックス・カブレラ内野手

 2001年にダイヤモンドバックスから西武に加入すると、2002年に当時のシーズン最多タイとなる55本塁打を放つなど、7年間で273本塁打をマークした。2008年にオリックスに加入すると、1年目は36本塁打、3年目の2010年には、打率.331、24本塁打、82打点、出塁率.428で2度目の最高出塁率に輝いた。2011年からはソフトバンクで2年間プレー。2013年オフのベネズエラ・ウインターリーグでは59試合で21本塁打を放ち、シーズン本塁打記録を更新した。

○アーロム・バルディリス内野手

 2008年に阪神と育成契約し、5月に支配下登録。2009年にはウエスタンで首位打者となるも戦力外通告を受け、オリックスに移籍した。1年目の2010年は規定打席に届かなかったものの、ラロッカに代わってレギュラーを掴み、打率.311、14本塁打、50打点の好成績。2013年までの4年間すべてで2桁本塁打をマークした。2014年からはDeNAで2年間プレーし、2015年には韓国プロ野球(KBO)サムスンに移籍も8月にアキレス腱を断裂して半年で退団した。

○アレッサンドロ・マエストリ投手

 NPB史上初のイタリア出身選手。イタリアンリーグのサンマリノ、米マイナー、米独立、四国IL香川などを経て2012年途中に加入した。8月に1軍デビューすると、8先発で4勝3敗、防御率2.17の好成績。3年目の2014年にはロングりリーグ中心で36試合に登板し、防御率1.97と好投するなど4年間活躍した。その後は韓国プロ野球(KBO)ハンファ、BC群馬、メキシカンリーグ・ベラクルスなどを経て、今季は古巣サンマリノでプレーした。イタリア代表としてWBCに4回、プレミア12に1回出場している。

○李大浩内野手

 韓国プロ野球(KBO)ロッテで2度の3冠王に輝き、2012年に鳴り物入りで加入した。1年目から全試合で4番を務め、打率.286、24本塁打、91打点で打点王を獲得。2年目も打率.303、24本塁打、91打点と期待に応えた。2014年からはソフトバンクで2年間プレーし、2016年にはメジャー挑戦。マリナーズで14本塁打を放ったが1年で退団し、古巣ロッテに復帰した。

○ブランドン・ディクソン投手

 2013年にカージナルスから加入。2015年には球宴に選出されるなど、先発として6年間で47勝を挙げた。7年目の今季から救援に配置転換となり、シーズン途中からは増井に代わってクローザーも務めた。11月のプレミア12ではアメリカ代表の守護神として活躍し、ベストナインに選出された。来季の残留が決定し、来日8年目のシーズンとなる。

○ウィリー・モー・ペーニャ内野手

 メジャー8年で84本塁打の実績を持ち、2012年にソフトバンクに加入。1年目は21本塁打も、2年目はわずか1本塁打に終わり、2013年にオリックス移籍した。すると140試合で打率.255、32本塁打、90打点と自慢のパワーを発揮し、チームの2位でのCS進出に貢献した。2015年は楽天、2017年途中からはロッテでプレーした。

○ステフェン・ロメロ外野手

 2016年にマリナーズ傘下3Aで打率.304、21本塁打、85打点の好成績を残し、2017年にオリックスに加入した。1、2年目は途中離脱もありながら26本塁打、25本塁打と長打力を発揮。今季は故障続きで自己最低の81試合の出場となったが、打率.305、18本塁打、63打点の好成績を残している。オフの保留者名簿から外れて自由契約となった。

 2010年代前半は、李大浩、バルディリス、ペーニャが活躍したが、後半はロメロを除いて強打の助っ人は現れなかった。ディクソンは7年間に渡って大きな離脱なく投手陣を支えた。メジャー1057安打のベタンコート、最速166キロ右腕のコーディエは期待外れに終わった。

 来季に向けては、ディクソン、アルバース、モヤの残留が決定。メジャー282本塁打、1939安打の超大物助っ人アダム・ジョーンズ外野手、アデルリン・ロドリゲス内野手、タイラー・ヒギンス投手の獲得を発表している。(Full-Count編集部)

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