いきなり長閑な雰囲気 水郡線全駅3【50代から始めた鉄道趣味】192

トップ画像は次の磐城守山駅正面。強い雨が降っていました。

水郡線は、東北本線と並んで南下します。揃って東北新幹線の下をくぐります。既に水郡線には架線が無くなっています。前面ガラスが虫の死骸などでかなり汚れているので、この先も前面展望がお見苦しいので申し訳ない。水郡線は山々の間をぬって大自然の中を走るので仕方無い面もあります。

ここで水郡線は左カーブで東北本線と分かれて東に向かいます。

すぐに阿武隈川を渡ります。渡った向こう岸にJR東日本仙台支社と水戸支社の支社境界があります。橋梁までは仙台支社でしたが、これから水戸駅に着く迄は水戸支社の管轄です。いきなり車窓が長閑になりました。

安積永盛駅から5.4kmという長目の駅間で磐城守山駅。線路の形を見れば元は交換可能な相対式ホーム2面2線だったことは分かります。電柱の陰で見え難いのですが使われなくなった相対式時時代のホームもあります。

ここからの写真は8月29日のレンタカーで来た時のものになります。雨降りです。駅名標なめで安積永盛駅方面を見ています。左の森の様に見えている丘は「カカヤ坦」という面白い地名。坦という字は「平らな」という意味ですが、何故「カカヤ坦」なのかは調べましたが分かりませんでした。

これから向かう谷田川駅方面。まだまだ平地なのですが遠くに山の様なものも見えてきました。磐城守山駅は1929年(昭和4年)に開業しています。1983年(昭和58年)水郡線がCTC化(Centralized Traffic Control/列車集中制御装置)の導入によって無人化されました。同時に交換設備も撤去。個人商店に乗車券発売を委託した簡易委託駅になっていましたが、2017年(平成29年)委託は廃止されました。

使われていない元の相対式ホーム。夏草に覆われています。冬に来たらどの様な眺めなのかな。

駅舎=待合室です。有人時代の駅舎ではないのですが、何時改築されたのかは分かりません。

待合室内もキレイです。1983年(昭和58年)に交換設備が撤去されたタイミングだと築35年くらいでしょうか。もっと新しい印象ですが。

駅舎を背に駅前を見ています。個人商店はある様な無い様な、少なくとも営業している様子は感じられません。雨脚が写っています。けっこうな降りなのです。集落は駅の東側、カメラの向いている方向にあります。県道49号線も通っています。

前面展望の日、雨は降っていません。気を取り直して次の駅に向かいましょう。

水郡線全駅4【50代から始めた鉄道趣味】193 に続きます。

追記:

このコラムは2019年10月に書いています。10月12日〜13日に関東から東北に上陸した大型台風19号の被害で水郡線は、郡山駅〜常陸大宮駅間の運転を見合わせています。JR東日本の発表では、郡山駅〜常陸大子駅間の復旧には一ヶ月程度ということなので、このコラムが掲載されるタイミングで復旧している可能性が高いのですが、常陸大子駅〜常陸大宮駅間の被害は甚大なため運転再開の目処はたっていないとのことです。

※2019年10月19日にJR東日本は、安積永盛駅〜常陸大子駅間と西金駅〜常陸大宮駅間の運転を再開すると発表しました。

被害を受けたJR東日本と水郡線沿線の皆様にお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復旧をお祈り申し上げます。水郡線復旧の情報が発表されましたらコラム内でも速やかにお伝えいたします。2019/10/15記

(写真・記事/住田至朗)

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