【NHK紅白】関ジャニ∞ 今年を表す漢字1文字は「友」

20周年アニバーサリーの嵐の陰に隠れていたが、今年は同世代の関ジャニ∞もデビュー15周年のメモリアルだった。7月から9月にかけて開催したライブツアー「十五祭」で、通算観客動員数が1000万人を突破。20周年に向けて、いいスタートを切れそうだった。

ところが、歌唱パートの肝であった錦戸亮が、9月30日で脱退。前年(18年)の渋谷すばるに続く2人目の脱退者だけに、周年の祝福ムードが吹き飛ばされた。

好事魔多しを逆手に取るように、5人(村上信五、横山裕、丸山隆平、大倉忠義、安田章大)となった新生関ジャニは11月からおよそ半年かけて、47都道府県ツアーを強行。現在周っている真っ最中だが、12年ぶり2度目の本ツアーは、5人それぞれが複数本のレギュラー番組を抱え、主演舞台・ドラマ・映画がある状況。そのうえ、大倉を除く4人がアラフォー(30代)だけに、体力面でも厳しい。

そんな自分たちを鼓舞させるよう、歌唱する楽曲は紅白オリジナルの「関ジャニ∞ 前向きにきばってこーぜ!OSAKAメドレー」。東京五輪(20年)の次は大阪・関西万博(25年)が控えているとあって、関西を中心に活動する後輩グループ・なにわ男子も応援に駆けつけ。「2025年国際博覧会誘致キャラクター特使」を務めるポケットモンスターのピカチュウもジャニーズ勢に加わって、愛嬌たっぷりのエールを送る。

囲み会見で先陣を切った村上は、「(今年も)呼んでいただいてありがとうございますという感じ。後輩も増えまして、来年はSixTONESくん、SnowManくんもデビューしますし。…ここで名前を出すという優しさ」としっかり笑いを取り、ハイスパートで場を温めた。記者からなにわ男子の名が挙がると、「潰してやりますよ(笑)。今は優しくしますけど。紅白の本番の恐ろしさを知りませんからね」と冗談を交えながらも、一日の長である余裕を見せた。

関ジャニの紅白囲み会見で恒例になっているのは、丸山の服装チェック。この日のためにスーツを新調したことがあるほど、毎年気合満点だが、今年は蝶ネクタイ。「コメディアンというイメージで」と補足すると、「どこがやねん」(大倉)、横山は「だとしたら、すべってますよ」とチクリ。「何のテーマかわからねん」と村上からツッコまれると、「テーマは異文化コミュニケーション」と続け、古着のリメイクで、意外とおしゃれであることが判明した。

今年を表す漢字1文字では、安田が代表して「友」を挙げた。最新シングル「友よ」でもあるが、「いろんなことを経験した上で5人になって、どんだけ幸せなのかなぁと実感した1年で、僕たちがやれてるのは友、ファンのみなさんのおかげ。岐路でもあったと思うので、友を選ばさせていただきました」と真面目に振り返った。

最後は、村上がこの数年叫び続けている“紅白司会”の野望で締めくくり。「司会、落ちたんやー、今年」と嘆くと、「落ちたんですか?」(横山)、「(候補に)挙がってたんですか?」(大倉)と疑問の声が…。「来年は立候補よ!」と、夢はあきらめていない様子だ。

2020年大みそかは、嵐の活動休止日。早くも、白組司会が注目される。

(取材・文/伊藤雅奈子)

© 株式会社ジェイプレス社