380発ラミレスに剛腕マシソン、MLB最多勝右腕も…巨人10年代を支えた助っ人

現在はカナダ代表としてプレーを続けるスコット・マシソン、カージナルスで活躍するマイルズ・マイコラス(左から)【写真:Getty Images】

ラミレス2冠、マシソンは最優秀中継ぎ2回、マイコラスはメジャーで最多勝

 2019年シーズンのプロ野球が幕を閉じ、2010年代は今年で一区切りとなった。ここでは10年間で活躍した巨人の主な助っ人外国人選手を見ていこう。

○アレックス・ラミレス外野手

 ヤクルトの7年間で211本塁打をマークして2008年に加入。1年目から45本塁打を放つと、2009年は首位打者に輝いた。2010年は打率.304、49本塁打、129打点の成績で本塁打と打点の2冠、2011年は打率.279、23本塁打、73打点の成績を残した。2012、13年はDeNA、2014年はBC群馬でプレーして引退。2016年からはDeNAの監督を務めている。NPB通算2017安打、380本塁打は大記録だ。

○スコット・マシソン投手

 2012年にフィリーズから加入。8年間で421試合に登板して54セーブ174ホールド、防御率2.46の成績を残した。2013、16年には最優秀中継ぎ投手にも輝き、同タイトルを複数回受賞した初めての外国人投手となった。今季限りで退団してNPBからは引退するが、カナダ代表として東京五輪を目指してプレーを続ける。

○デニス・ホールトン投手

 2008年にソフトバンクに加入すると、2011年には19勝で最多勝に輝くなど4年間活躍し、2012年から巨人に移籍した。1年目は12勝8敗、防御率2.45と安定した成績で日本一、2年目の2013年は9勝4敗と2桁勝利には届かなかったがセ・リーグ連覇に貢献した。2014年に韓国プロ野球(KBO)KIAで引退し、現在はオリックスの駐米スカウトを務める。

○ジョン・ボウカー外野手

 2008年にはジャイアンツ史上初のデビューから2試合連続本塁打を放つなど10本塁打をマークした経験を持つ。2012年に巨人に加入すると、シーズンは打率.196、3本塁打と不振に終わったが、日本シリーズでは2本塁打、7打点の活躍で日本一に貢献した。2013年は打率.262、14本塁打と成績を伸ばしたが退団。2015年は楽天、2016年からはBC福島で3年間プレー。2017年には66試合で打率.384、24本塁打と活躍した。

○フレデリク・セペダ外野手

 2009年WBCでは首位打者、ベストナインに輝いた“キューバの至宝”が2014年に鳴り物入りで加入。しかし、1年目は打率.194、6本塁打の成績に終わると、2年目は21打数無安打の打率.000と期待に応えられなかった。昨季はメキシカンリーグのティファナでプレーし、今年11月に行われた「プレミア12」にもキューバ代表で出場した。

○マイルズ・マイコラス投手

 パドレスでは救援、レンジャーズでは先発でメジャーを経験したが結果を残せず、2015年に加入した。1年目は10連勝を記録するなど13勝3敗、防御率1.92の好成績。2年目は右肩痛の影響などで4勝2敗、防御率2.45と登板数を減らしたが、3年目は開幕投手を務めると14勝8敗、防御率2.25で最多奪三振に輝いた。昨季はカージナルスでメジャー復帰して18勝4敗、防御率2.83で最多勝とブレーク。4年契約を結んだ今季は9勝14敗、防御率4.16だった。

○ケーシー・マギー内野手

 2013年に楽天の日本一に貢献し、2014年にはマーリンズでカムバック賞を受賞した。2017年に巨人に加入すると、1年目から打率.315、18本塁打、77打点とチーム3冠の成績を残し、セ・リーグ新記録の48二塁打をマーク。昨季も打率.285、21本塁打、84打点の好成績だったが退団となった。

 マシソンが8年間に渡ってブルペンを支えた2010年代だった。また、2010年2冠のラミレス、2017年最多奪三振のマイコラスとチーム3冠のマギーはインパクトのある成績を残したが、期待された結果を出せずに帰国した助っ人も多かった。

 来季に向けては、デラロサとメルセデスが残留。今季ナショナルズの球団初の世界一に貢献した大物パーラ、韓国で17勝のサンチェス、最速167キロのビエイラと順調に補強を進めている。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2