【NHK紅白】大トリ「嵐」の本番ステージは見どころ満載!

今年の芸能界は嵐一色だった。20年大みそかでの活動休止を発表したのは1月。以降は、台風の目だった。

6月にリリースされたベストアルバム「5×20 All the BEST!! 1999-2019」は210万枚以上を売り上げ、ジャニーズグループ初のダブルミリオンアルバムとなった。11月には、公式SNSを一斉解禁。オリジナルのYouTubeチャンネルを開設し、デジタル配信もスタートさせると、驚異的なスピードで音楽業界の記録を次々と塗り替えていった。20周年アニバーサリーツアー「ARASHI Anniversary Tour 5×20」(12月25日に終了)は全50公演すべてがドームで、237万5000人を動員。日本人アーティスト史上最高記録を作った。

今月発表された「第52回オリコン年間ランキング 2019」の「年間アーティスト別セールス部門」では、8度目のトップを獲得。シングル&アルバム、音楽DVD&Blu-ray Disc、デジタルシングル(単曲)、デジタルアルバム、ストリーミングといった音楽ソフトの総売り上げは203.3億円となり、前人未到の数字を叩きだした。

紅白には、11回連続出場。今年は「嵐×紅白 スペシャルメドレー」と銘打たれたオリジナルメドレーで、デビュー曲「A・RA・SHI」、デジタル最新配信曲「Turning Up」を歌唱して、最初(99年)と最新(19年)の変化を見せる。2年連続3度目の大トリだ。

白組司会も務める櫻井翔が、「2009年に初出場させてもらってるから、10年で大トリを務めるとは、あの時は夢にも思ってなかった。10年前は緊張してたよねぇ」と振り返ると、松本潤は「(09年の)1曲目が『A・RA・SHI』だったんで、グッと引き締まる感じがしますね」とサクセスに胸を熱くした。

大野智は、「不思議な感じですね。(嵐として)司会をやらせてもらってから、なんでこうなってるんだろうっていうのが、ずっと続いてる。不思議がずっと続いてる感じ」と、国民的トップアイドルと似つかわしくない発言をした。

相葉雅紀は、「みんなが言うように光栄の限りですけど、『A・RA・SHI』と『Turning Up』という、デビュー曲と最新の曲ができるというのがうれしいですね。感謝の気持ちをこめて、みんなに届けたいです」とファン思いの一面を見せた。二宮和也も、「今年を締めるわけですから、それをかみ締めながらやれたらいいなと思ってますし、ダンサーもずっと嵐に付いてくれてた人、ミュージックビデオに出てくれた人なので、チームとしてやれた良かったですね」と、ワンチームになれた喜びを口にした。

NHKは、「東京2020オリンピック・パラリンピック」の応援楽曲「カイト」を制作したが、大人気シンガーソングライターの米津玄師が作詞・作曲を手がけ、嵐が紅白で初歌唱する。嵐×米津のドリーム初コラボに、「めっちゃいい曲ですよ。すごく米津くんらしい曲になってます。ご本人とも話したんですけど、自分が歌うというよりも、嵐をイメージして、曲も詩も書いてくださって、こういうイメージが僕らにあるんだなと感じられて、すごくうれしかったですね」(松本)。初めてメンバー5人と米津で飲みに行き、その対話が作詞に生かされたようだ。

令和最初の紅白を大トリで締める嵐。本邦初公開となる米津との初セッションも、大きな見所に加わった。

(取材・文/伊藤雅奈子)

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