“下克上”導いた井口、“独立Lの星”角中は2度の首位打者…ロッテ10年代ベストナイン

ロッテ・角中勝也(左)、現在は監督を務める井口資仁【写真:荒川祐史】

石川は2014年に新人王、16年に最優秀防御率

 最下位に沈んだ2017年から、昨季は5位、今季は4位と順位を上げてきたロッテ。まもなく終わりを迎える2010年代はリーグ優勝こそなかったものの、2010年にはリーグ3位からの下克上で日本一を達成した。この2010年代に活躍したロッテのベストナインと監督を選出したい。

【投手】
先発 石川歩
中継ぎ 松永昂大
抑え 西野勇士

 石川は1年目の2014年から25試合を投げて2完投を含む10勝8敗、防御率3.43と活躍し、新人王に輝いた。2016年には14勝(5敗)を挙げ、最優秀防御率2.16をマークした。

 松永も1年目の2013年から活躍、58試合に登板して28ホールドを挙げた。翌年以降も毎年2桁ホールドを記録しており、安定した数字を残している。

 西野は前年に最多セーブを挙げた益田の代わりに2014年から抑えに転向、いきなり31セーブを挙げると、翌年も34セーブをマークした。

井口、今江は2010年の“下克上日本一”に大きく貢献した

【内野手】
捕手 田村龍弘
一塁 井口資仁
二塁 中村奨吾
三塁 今江敏晃
遊撃 鈴木大地

 2015年からレギュラーに定着した田村は、チームが3位に入った2016年には130試合に出場し、ベストナインに選出された。

 MLBで4年間プレーした後の2009年にロッテ入りした井口は2010年に打率.294、17本塁打、103打点をマークするなど2010年代も引き続き活躍。2017年に引退し、翌年には監督に就任した。

 中村はプロ入り1年目から1軍で出場し続け、ポジションが二塁に固定された2018年に初の全試合出場。打率.284、157安打と活躍し、守備でもゴールデングラブ賞を受賞した。

 今江は2010年には打率.331、176安打の活躍。中日との日本シリーズでは自身2度目のMVPに輝いている。

 鈴木は遊撃手として2013年、16年にベストナインを受賞した。翌17年には二塁でゴールデングラブ賞、18年は三塁でプレーし、今季は主に一塁を守り、時には外野を守りながら140試合に出場した。今オフにFA権を行使して楽天に移籍した。

【外野手】
角中勝也
岡田幸文
荻野貴司

 角中は四国アイランドリーグ高知から2007年に入団。2012年に打率.312、2016年にも打率.339で2度の首位打者。16年は178安打で最多安打のタイトルも獲得した。今季、独立リーグ出身者としては初の1000安打を達成した。 

 岡田は守備力の高さから2011、2012年にゴールデングラブ賞を受賞。2011年には外野手としてのNPB記録となるシーズン連続守備機会無失策359を達成した。

 荻野は怪我や故障により、プロ10年目の今季に初めて規定打席に到達。打率.315、10本塁打46打点、28盗塁と活躍し、ゴールデングラブ賞、ベストナインも受賞した。

【指名打者】
デスパイネ
 2014年シーズン途中にロッテ入り。7月に初出場すると45試合で12本塁打、打率.311をマーク。2016年には27本塁打、92打点をマークした。翌17年にソフトバンクに加入した。

【監督】
西村徳文
 2010年から2012年に采配を振った。リーグ優勝はなかったものの、3位だった就任1年目にクライマックスシリーズを勝ち上がって日本シリーズ進出。中日を破って日本一に輝いた。今季からオリックスの監督を務めている。(Full-Count編集部)

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