実弾所持、ドーピング違反や本塁踏み忘れ… 2010年代主なお騒がせ外国人

広島のバティスタ(左)、楽天でプレーしたアマダー【写真:荒川祐史】

ネルソンは実弾所持で逮捕、ドーピング違反バティスタは6か月間の出場停止

 今季も多くの助っ人外国人選手が活躍し、またオフには新助っ人の獲得が表明され、来季への期待が高まる時期だ。しかし、これまでには“助っ人”となるどころか、問題行動などで世間やチームを騒がせた選手もいる。2010年代の主なお騒がせ助っ人選手を振り返る。

○巨人
ラスティ・ライアル内野手
 1991、92年に中日でプレーしたマーク・ライアルの息子であるラスティは、2011年に巨人に加入した。しかし33試合で打率.198、0本塁打4打点と日本野球に適応できず、試合中に無断でロッカールームから引き揚げて罰金を科された。

○ヤクルト
ローガン・オンドルセク投手
 入団1年目の2015年に33ホールドをマークし、来日2年目の16年に守護神に抜擢された。30試合登板で3勝1敗11セーブ、防御率2.45の好成績を残していたが、6月の試合中に真中満監督(当時)ら首脳陣に暴言を吐くなどして登録抹消。球団に謝罪して2軍練習に合流したが、家族の帰省に同行するために7月16日から約1週間有給休暇を取って帰国し、退団。7月にオリオールズと契約を結んだ。

○中日
マキシモ・ネルソン投手
 2008年に中日入団。10年2月に銃刀法違反で逮捕された。那覇空港からの移動の際に実弾が見つかった。ドミニカ共和国出身のネルソンはヤンキース時代の2004年には偽装結婚に関わったとしてビザ発給の永久停止処分となり、国外追放となるなどお騒がせも多い選手だったが、2011年には10勝(14敗)を挙げた。

○阪神
ヤンハービス・ソラーテ内野手
 マーリンズから7月に加入したソラーテは7月26日の巨人戦(東京D)で初出場し、初本塁打の衝撃デビューを飾った。しかしその後大失速し2軍調整となると、1軍再昇格を“拒否”。阪神から契約解除となり、2か月で帰国という衝撃をもたらした。20試合出場、打率.188、4本塁打、9打点だった。

○DeNA
グリエル兄弟
 キューバ球界屈指の大物選手、兄ユリエスキ・グリエルは2014年途中に入団。来日1年目は62試合に出場し、打率.305、11本塁打、30打点を記録した。翌15年には弟のルルデスもDeNAと契約したが、2人ともケガの治療を理由に再来日を延期。その後、契約違反により契約解除となった。

○広島
サビエル・バティスタ外野手
 今年8月17日にドーピング検査で陽性となったことを球団が発表。6か月間の出場停止処分を受けた。今季は103試合に出場し、打率.269、26本塁打、64打点、100安打といずれもキャリアハイの成績を残していたこともあり、終盤戦に大きな戦力ダウンとなった。

オリのマレーロはNPBデビュー戦で本塁踏み忘れでホームラン取り消し

○楽天
ジャフェット・アマダー内野手
 2016年から楽天でプレーし、17年には23本塁打を放った。しかし18年8月、禁止薬物の陽性反応を示したことから6か月間の出場停止処分に。同年は62試合出場で打率.269、20本塁打、42打点と好成績を挙げていたが、同年オフに自由契約となった。

○オリックス
クリス・マレーロ内野手
 2017年途中に入団。デビュー戦となった6月9日の中日戦でスタンドに飛び込む打球を放ち、本塁打と判定されるも、ホームベースを踏み忘れたことから取り消しに(記録は三塁打)なった。さらに9月29日のロッテ戦でNPB10万本目のメモリアルアーチを放った。仮に“幻の初本塁打”が本塁打になっていれば、これは10万1本目となっており、壮大な“自作自演”での記録達成となった。

○ソフトバンク
ブラッド・ペニー投手
 2012年に入団。ドジャース在籍時の2006年に16勝を挙げて最多勝利のタイトルを獲得しており、期待されるも初先発の楽天戦で4回途中6失点KOで敗戦投手に。登板はこの1試合のみで、右肩の痛みを訴えて登録抹消となった。精密検査では異常は見当たらなかったが、米国に帰国。帰国後に「アメリカに戻れて最高」とつぶやき、物議を醸した。本人は弁明したが、日本のファンには理解を得られなかった。

○ロッテ
ヤマイコ・ナバーロ内野手
 2016年に加入。主軸として期待されたが、82試合出場で打率.217、10本塁打、44打点に終わった。2月21日那覇空港で手荷物検査を受けた際、バッグの中に拳銃の実包1発が入っていたとして、銃刀法違反容疑で逮捕された。不起訴処分となったが、球団から4週間の出場停止処分が課され、開幕から出遅れていた。(Full-Count編集部)

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