24勝無敗の田中、守護神松井裕、優勝の立役者AJ…楽天2010年代ベストナイン

楽天・松井裕樹【写真:荒川祐史】

2013年に球団初の優勝&日本一、松井裕はプロ6年で139セーブ

 今季は2シーズンぶりに3位となった楽天。この2010年代は5人の監督が率い、2013年には星野仙一監督のもと球団初のリーグ優勝、日本一を果たした。さらに4度の最下位や球場のボールパーク化、キャッシュレス化など様々な出来事も。そんな激動の10年間にチームの顔として働いたベストナインと監督を選出する。

【投手】
先発 田中将大
中継ぎ 青山浩二
抑え 松井裕樹

 田中は2013年には11年の19勝を大きく上回る24勝0敗、前シーズンから合わせて28試合連続勝利のNPB記録を作り、沢村賞、最優秀防御率1.27などタイトルを総なめ、まさしく“神の子”のような成績を収めた。

 青山は入団した2006年から現在まで主に中継ぎで働き続け、今季は史上41人目、球団生え抜き初となる600試合登板を達成した。

 松井は入団2年目からクローザーに回り、3年連続30セーブ以上を記録。今季も38セーブを挙げ、初のタイトルを獲得した。プロ入り6年目で通算139セーブを積み上げている。

チームの精神的支柱だった嶋、銀次はヒットメーカーとして活躍

【内野手】
捕手 嶋基宏
一塁 銀次
二塁 藤田一也
三塁 ゼラス・ウィーラー
遊撃 松井稼頭央

 楽天の正捕手として長くチームを引っ張り、2011、2013年の2度田中将大投手と共に最優秀バッテリー賞を受賞した。来季はヤクルトでプレーする。

 銀次は2013年に自身初の3割台となる打率.317をマークし、優勝に貢献した。その後も3年連続で打率3割をマークし、今季も打率.304、161安打をマークした。

 藤田は2012年途中にDeNAからトレードで移籍。2013年には開幕1軍入りし128試合に出場、守備力を武器に優勝に貢献し、自身初の規定打席にも到達した。

 ウィーラーは2015年入団。2017年には4番打者として自身最多の31本塁打を放ち、チームの3位とCSファイナルステージ進出に貢献した。

 松井はMLBを経て2011年に楽天入り。2013年は主に遊撃手として125試合に出場して日本一に貢献した。現在は古巣西武の2軍監督。

【外野手】
聖澤諒
岡島豪郎
島内宏明

 聖澤は俊足を生かし、2011年にはリーグ2位の52盗塁、2012年には54盗塁をマークして盗塁王に輝いた。

 岡島は捕手登録でありながらその強肩を生かして外野手として活躍。優勝した2013年には79試合出場ながら打率.323で1番打者として活躍した。

 島内は2013年途中からレギュラーに定着して優勝に貢献。2017年には自身初の規定打席に到達、昨季は打率.292とキャリアハイをマーク。今季は開幕戦から4番を打ち、打率.287、3年連続の2桁本塁打もマークした。

【指名打者】
アンドリュー・ジョーンズ
 MLBで10年連続ゴールドグラブ賞、通算434本塁打を放った名選手のジョーンズは楽天では1年目の2013年には26本塁打をマークして優勝に貢献した。在籍2年間で通算50本塁打を放った。

【監督】
星野仙一
 2011年に前年最下位だった楽天の監督を引き受けた星野氏は、5位、4位と順位を上げ、2013年には悲願のリーグ優勝、日本一を達成した。14年を最後に退任。昨年1月4日に70歳で死去した。(Full-Count編集部)

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