地元食材使い「平戸カレー」開発 平戸オランダ商館 企画展に合わせ

完成した平戸オランダ商館オリジナルの「平戸カレー」

 平戸市大久保町の平戸オランダ商館は、開催中の企画展「カレーと香辛料」に合わせ、ブリやカブなど地元産食材を使った同館オリジナル「平戸カレー」を開発。企画展をする2020年1月26日までの土、日曜、同市田平町のスパイスカレー専門店「ボンズ」で1食1300円で提供する。
 16、17世紀の大航海時代、当時の平戸オランダ商館職員用の料理に使うためシナモンやナツメグなどのスパイスが輸入された記述が会計帳簿に残る。同館がカレーの創作を通じ、平戸と香辛料の関わりを市民に発信しようと東京のスパイスカレー専門家、佐谷恭さんに考案を依頼した。
 12月15日に同館で「平戸カレー」の完成発表会があり、40食限定で来館者に提供。クミンやコリアンダーなど5種のスパイスを使い、黄色のルーには甘みと酸味を引き立たせるためにココナツミルクや梅干しを使用。具材には平戸らしさを表現するためブリの切り身や一口大のカブを入れ、さっぱりとした味に仕上げた。
 試食した人からは「カレーに魚が合うのは新たな発見」「おいしかった」との声が寄せられた。同館の日高裕三さん(34)は「カレーを通じ、大航海時代の歴史を体感してほしい」と話した。

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