厳粛 壱岐で「大大神楽」 7時間で35演目

「神相撲」の演目で3本の剣を持って神楽を舞う神職=壱岐市、住吉神社

 国の重要無形民俗文化財「壱岐神楽」の中で最も厳粛な「大大神楽」がこのほど、長崎県壱岐市芦辺町の住吉神社で奉納された。13人の神職が約7時間をかけて35の演目を舞い、笛や太鼓を演奏。約300人の市民や観光客が見学した。
 約700年の歴史があるといわれる壱岐神楽は、神職のみが舞うことを許されている。このうち人気の演目「神相撲」は、3本の剣を持って舞ったり、2人が背中合わせで腕を組んで宙返りをする。この日は技が成功すると、来場者から大きな拍手が送られた。
 若者や島外の人にも神楽を楽しんでもらう壱岐大大神楽交流プロジェクト(同実行委主催)もあり、参道の足元をライトアップ。福岡市で主に活動する神社ガールズバンド「福刻パラノイア」のライブもあった。
 福岡市の会社員、海田雅洋さん(58)は「大大神楽は初めて見たが伝統を感じ荘厳だった。参道のライトアップも神社と神楽の魅力とマッチしていた」と話した。

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