7年連続Bクラス、松坂負傷&退団、「お前」騒動…2019年の中日10大ニュースは?

中日・与田監督【写真:荒川祐史】

ドラ1根尾の加入でフィーバー、キャンプは1軍よりも2軍の報道陣が多いことも…

 森繁和前監督が退任し、新たに与田剛新監督の下でスタートを切った2019年の中日。ペナントレースでは8連勝の直後に8連敗を喫するなど、浮き沈みの激しい1年となった。一時はクライマックスシリーズを狙えるAクラスに浮上することもあったが、最終的には5位に終わった。そんな中日の2019年を10大ニュースとして振り返ってみる。

○7年連続Bクラス
 与田剛新監督の下でAクラス浮上を目指した中日。4月中には一時、3つの貯金を作ったが、その後は連勝しても、連敗する戦いに。7月には8連勝をマークしながら、そこから8連敗と浮上のチャンスを逃した。最終的には68勝73敗2分の借金5で7年連続のBクラスに終わった。

○松坂大輔、ファンと接触で右肩負傷
 春の沖縄キャンプで大きな騒動となったのが、松坂の右肩負傷だ。前年、6勝をマークして復活した「平成の怪物」。その人気は変わらず高く、沖縄キャンプにもファンが押し寄せた。そのキャンプ中に松坂はファンに腕を引っ張られ、右肩を負傷。右肩に炎症を発症し、大きく出遅れることに。キャンプも途中離脱した。

○根尾昂フィーバー
 春の沖縄キャンプで松坂とともに、大きな注目を集めたのがドラフト1位の根尾だった。新人合同自主トレ中の怪我で読谷組でのキャンプとなったが、報道陣もファンも殺到。主力の揃う北谷よりもマスコミが多い時もあるなど、異様な事態となった。

○「お前」騒動
 7月に起き、大きな騒動となった応援歌にある「お前」のフレーズ。中日応援団の代表的なチャンステーマである「サウスポー」の中にある「お前」という歌詞を与田監督が不適切では、と疑問視したことが発端となった。ファンからは批判の声があがり、大炎上することとなった。

○大野雄大が史上81人目のノーヒットノーラン
 9月14日の阪神戦で大野雄が快挙を達成。5回までパーフェクトピッチングを続けると、6回にエラーで走者を出したものの、最後まで安打を許さず。ソフトバンクの千賀滉大投手に続き、シーズン2人目、中日では2013年の山井大介投手以来6年ぶりの偉業達成となった。大野雄は今季、最優秀防御率のタイトルを獲得した。

数々の助っ人を発掘した森前監督が退団、松坂は西武へ

○柳が初の2桁勝利、大島が最多安打、高橋がベストナイン&GG賞
 3年目の柳裕也投手がついに開花。今季は26試合に先発し、初の2桁勝利となる11勝(7敗)をマークした。また大島洋平外野手が174安打で最多安打のタイトルを獲得。7度目のゴールデングラブ賞も手にした。高橋周平内野手はベストナインとゴールデングラブ賞を獲得した。

○助っ人が大活躍
 例年、いい働きをする選手の多い中日の助っ人たちが今季も活躍した。ダヤン・ビシエド内野手は打率.315、18本塁打93打点と4番として申し分ない働き。ジョエリー・ロドリゲス投手は64試合に投げて防御率1.64、41ホールドで最優秀中継ぎ投手に。ライデル・マルティネス投手も43試合に投げて8セーブ14ホールドと活躍した。ただ、ロドリゲスは退団し、MLBのレンジャーズへの加入が決まった。

○石川昂弥入団
 10月のドラフト会議では地元・東邦高の石川を1位指名。オリックス、ソフトバンクとの3球団競合となったが、与田監督が“当たりクジ”を引き当てて見事に交渉権を獲得。与田監督は前年の根尾昂に続き、2年連続で抽選を引き当てる強運ぶりを発揮した。

○松坂大輔が退団、西武へ
 キャンプで出遅れ、今季は1軍登板わずか2試合に終わった松坂。中日から残留のオファーを受けたものの、退団を決意した。その後、古巣である西武に14年ぶりに復帰することが決まった。今季はリハビリ中の身でありながら、チームの練習日にゴルフをしていたことを週刊誌に報じられるなど、世を騒がせることになった。

○森繁和氏が退団
 2004年から落合博満元監督の参謀役として中日へ。2011年に退団したが、2014年から復帰した。2016年途中から監督代行となり、2017年から2年間監督を務めた。2019年にはシニアディレクターに就任。数々の“優良”助っ人を発掘してくることでも有名だったが、今季限りで退団することとなった。(Full-Count編集部)

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