〔国内〕2019年の災害を振り返る(7月~12月)

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2019年を締めくくるにあたり、今年発生した国内の災害・事故・事件について振り返ります。

※気象データや被害の内訳については、原則的に災害・事故・事件等に対してレスキューナウが対応した情報取りまとめ時のものです。記事によっては、最新の状況について反映されていないことがあります。

●7月
【大雨】6月28日~4日:梅雨前線活発化、九州南部で記録的大雨
[被害]死者2人(鹿児島県)、負傷者5人(鹿児島県) 家屋損壊・浸水523軒(宮崎県・鹿児島県ほか)
九州付近に停滞する梅雨前線の活動が活発化した影響で、九州南部を中心に降り始めからの総雨量が1000mmを超える記録的な大雨に。特に鹿児島県で河川の堤防決壊や土砂災害が相次いだ。鹿児島市では全域に避難指示(緊急)に発令され、住民周知や避難所に入れない人が出るなど課題も。

【事件】18日:京都市伏見区のアニメーション製作会社で放火火災、死傷者多数
[被害]死者36人、負傷者35人
10:31頃発生、男が携行缶に入ったガソリンを会社内にまき火を放ったとみられ、建物は全焼した。建物内に一気に燃え広がったことで多くの従業員が逃げることが難しかったとみられている。

【台風】20日~22日:台風5号周辺の湿った空気により九州北部地方で記録的大雨、長崎県に大雨特別警報
[被害]死者・不明2人(高知県・佐賀県)、負傷者7人(長崎県ほか) 家屋損壊・浸水400軒以上(福岡県ほか)
東シナ海から日本海へ進んだ台風5号周辺の湿った空気の影響で、九州北部地方を中心に西日本で大雨。長崎県では12時間雨量が300mmを超えた島嶼部の壱岐・対馬と五島に大雨特別警報が発表されたほか、福岡・佐賀県内でも3時間雨量が200mm近い記録的な大雨となり浸水家屋多数となった。

●8月
【地震】4日:福島県沖でM6.4・最大震度5弱の地震
[被害]負傷者1人(福島県)
19:23頃発生、宮城県石巻市・亘理町、福島県双葉町で震度5弱を観測したほか、北海道から近畿地方にかけて揺れを感じた。福島県内で1人が負傷したほか、関東・東北の一部鉄道路線にダイヤ乱れの影響があった。

【大雨】27日~28日:九州北部地方で記録的大雨、福岡・佐賀・長崎県に大雨特別警報発表
[被害]死者4人、負傷者2人(福岡県・佐賀県) 損壊・浸水家屋6000軒以上(佐賀県ほか)
対馬海峡から東日本にかけて停滞する前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込み、東シナ海から九州北部地方にかけて発達した雨雲が次々と発生し、線状降水帯が形成・維持されたことから、九州北部地方では1時間100mm以上の猛烈な雨が断続的に降り、記録的短時間大雨情報が相次いで発表された。特に28日未明からは福岡、佐賀、長崎の3県で猛烈な雨が降り続き、この3県に大雨特別警報が発表された。河川の氾濫や市街地の道路冠水などが相次いだほか、佐賀県では鉄工所から廃油が流出し、近くの病院や住宅地に流れ込むなどの被害が発生。

●9月
【事故】5日:横浜市神奈川区の京急本線の踏切で列車とトラックが衝突、死傷者多数
[被害]死者1人、負傷者30人
11:43頃発生、神奈川新町~仲木戸駅間の踏切で下り快特がトラックと衝突、トラックが炎上したほか8両編成の列車のうち3両が脱線し、トラックの運転手が死亡、乗客多数が負傷した。事故後、踏切内の異常を知らせる信号機の増設が行われた。

【台風】8日~9日:台風15号が関東南部を通過、千葉県を中心に暴風の被害甚大
[被害]死者3人、負傷者150人(千葉県・茨城県ほか) 損壊・浸水家屋7万軒以上(千葉県ほか)
9日05:00前、台風15号が強い勢力で千葉市付近に上陸、関東地方を北上した。台風は関東地方に接近する直前で勢力を強め、一時は「非常に強い勢力」となるなど関東に上陸した台風の中では最強クラスとなり、関東地方南部では記録的な暴風となった。
特に台風の進路の東側にあたった千葉県の被害が大きく、家屋被害多数、また県内の広い範囲が停電し、併せて断水や通信網の障害も発生し復旧まで時間を要した。

●10月
【台風】12日~13日:台風19号が関東・東北を北上、広い範囲で大雨・暴風による被害甚大
[被害]死者・不明102人(福島県・宮城県ほか)、負傷者484人(長野県ほか) 損壊・浸水家屋約9万軒以上(宮城県・福島県・栃木県ほか)
台風は南海上で一時猛烈な勢力となった後北上を続け、12日19:00頃、大型の強い勢力で伊豆半島に上陸、翌13日にかけて関東地方と東北地方を進み三陸沖に抜けた。台風本体の雨雲や台風周辺の湿った空気の影響で、神奈川県箱根町で降り始めからの総雨量が1000mmを超えるなど東日本と東北地方を中心に広い範囲で記録的な大雨となり、各地で河川氾濫が相次ぐなど甚大な被害が発生した。
気象庁は台風接近前に臨時の会見を行い、今回の台風が1958年9月の狩野川台風に匹敵するとした上で、事前の避難など台風への早めの備えを進めるよう呼びかけた。また、台風接近時の大雨に対しては東京都を含む13都県に大雨特別警報が発表された。東海道新幹線は台風最接近の12日はほぼ終日運休、また、北陸新幹線は千曲川の氾濫により長野市内の車両基地が冠水、新幹線車両が水没したため運転再開後も運転本数削減を余儀なくされるなど交通機関も大きな被害を受けた。

【事故】22日:愛知県弥富市の伊勢湾岸自動車道で多重事故
[被害]負傷者17人
11:00頃発生、大型トレーラーや乗用車など7台が衝突、うち3台が炎上した。伊勢湾岸道は現場付近で約6時間にわたって通行止めとなった。

【大雨】25日~26日:低気圧と台風からの湿った空気により関東・東北太平洋側で記録的大雨
[被害]死者13人、負傷者8人(福島県・千葉県ほか) 損壊・浸水家屋3199軒
太平洋沿岸を進んだ低気圧に向かって日本の東海上を北上した台風21号から湿った空気が流れ込み、25日から26日にかけて関東・東北地方の太平洋側を中心に大雨。特に千葉・福島の両県では総降水量が200mmを超え、平年の10月1か月分の降水量を上回るような記録的な大雨に。台風15号・19号による被害の復旧途上で再びの大雨となり、家屋浸水や土砂災害が新たに発生したほか、避難中に増水した河川に流されて亡くなる人が相次いだ。

●11月
【事故】21日:静岡市駿河区の東名高速道路高架付近の工事現場で火災
[被害]死者1人、負傷者10人
11:00頃発生、東名高速道路の高架付近の橋桁補修工事現場から出火、作業員が死傷した。現場付近の東名高速道路は翌22日朝まで約19時間にわたって通行止めとなった。

●12月
【地震】12日:北海道宗谷地方北部でM4.2・最大震度5弱の地震
01:09頃発生、北海道豊富町で震度5弱を観測。水道管破損や高速道路通行止めなどの影響はあったが、人的被害の情報なし。

【事故】17日:川崎市川崎区の首都高速湾岸線で多重事故
[被害]死者1人、負傷者20人以上
23:16頃発生、トラックの車両火災によってトンネル内の視界が悪くなり、バスやトラックなど10台以上が関係する衝突事故が発生、救急搬送多数。

【地震】19日:青森県東方沖でM5.5・最大震度5弱の地震
15:21頃発生、青森県階上町で震度5弱を観測。東北・北海道新幹線や東北北部の一部鉄道路線にダイヤ乱れの影響。