最速160キロ左腕に飛距離“柳田超え”の育成大砲も…2020年、鷹でブレーク期待の若手

ソフトバンク・古谷優人【写真:福谷佑介】

4年目を迎える古谷は2019年に日本人左腕最速の160キロを記録

 2019年は3年連続で日本一に輝いたソフトバンク。2020年は3年ぶりのリーグ優勝と4年連続日本一を目指すシーズンとなる。

 2019年には周東佑京内野手や甲斐野央投手、高橋純平投手らの若手が数多く台頭し、チームに貢献。日本一への原動力となった。育成にも定評があるソフトバンクだが、彼ら以外にも楽しみな若手が豊富にいる。

 ここでは今季以降の台頭が特に期待される若手選手をピックアップ。未来のスター候補生たちを紹介していく。

○古谷優人投手(20歳、4年目)
 2016年のドラフト2位で入団した剛腕左腕。2019年には香川との交流戦で日本人左腕最速の160キロを記録した(球団のスピードガンでは157キロだった)。台湾でのアジアウインターリーグでは5試合(4先発)に登板し、1勝0敗、防御率1.37と好成績をマークした。「胸郭出口症候群」による血行障害を抱えるも、そのポテンシャルは抜群だ。

○田中正義投手(25歳、4年目)
 古谷と同じ2016年のドラフトで1位指名。5球団競合の末に工藤公康監督が交渉権を引き当てた。最速156キロを誇るも、プロ入り後は右肩の故障などで活躍できず。1軍登板はここまで通算11試合にとどまっている。オフはプエルトリコのウインターリーグで武者修行。4年目の開花が期待される右腕である。

○杉山一樹投手(22歳、2年目)
 2018年のドラフト2位で入団し春季キャンプではA組に抜擢。だが、キャンプ中に右足首を負傷して出遅れる。シーズン中もフォームを崩すなど苦しみ、1軍登板はわずか2試合に終わった。ただ、そのポテンシャルは入団時から高く評価されており、オフにはプエルトリコのウインターリーグに派遣。同期の甲斐野に続く活躍に期待したい右腕だ。

○三森大貴内野手(20歳、4年目)
 田中、古谷と同じく2016年のドラフト4位で入団した内野手。シュアな打撃が武器で、2019年には怪我人が続出した時期に1軍で24試合に出場した。田中、杉山とプエルトリコのウインターリーグに派遣されて研鑽を積んだ。今宮や牧原らを脅かす存在として期待される。

次なる“育成の星”の有力候補は田城、砂川、尾形の3選手

○野村大樹内野手(19歳、2年目)
 早実時代に清宮幸太郎(日本ハム)とクリーンアップを形成していたスラッガー。1年目の9月28日のオリックス戦で1軍デビューを果たすと、プロ初打席で初安打を放った。その勝負強さも武器で松田宣浩、内川聖一というベテラン2人の後継者候補の1人だ。

○田城飛翔外野手(20歳、育成4年目)
 2016年の育成ドラフト3巡目で入団すると、2019年にはウエスタン・リーグで最多の108安打、リーグ2位の打率.307をマーク。支配下昇格の最有力候補だ。

○砂川リチャード内野手(20歳、育成3年目)
 2017年の育成ドラフト3巡目で沖縄尚学高から入団。身長188センチ、体重114キロと恵まれた体格を誇り、そのパンチ力はチームで随一。チーム内では飛距離だけなら柳田悠岐をも凌駕すると言われる。オフのアジアウインターリーグでは本塁打、打点の2冠に輝いた。

○尾形崇斗投手(20歳、育成3年目)
 砂川と同期で2017年の育成ドラフト1巡目で入団。プロ入り後に目覚ましい成長を遂げ、最速は152キロに。浮き上がるようなストレートを武器に、アジアウインターリーグでは10試合に登板し3セーブ、防御率0.77の好成績をマーク。11回2/3で23個の三振を奪っており、驚異的な奪三振率を誇る。(Full-Count編集部)

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