ジャッカルから続々と2020新作の報が舞い込んで来た! 今季もまた、ロッドやルアーなど期待作が目白押し。その、ほんの一部を紹介しよう。今回は。世界有数のルアーデザイナー加藤誠司さんが手掛けるi字系ワームをご紹介!!
【Profile】
加藤誠司(かとう・せいじ)
手がけたルアーは数知れず、世界屈指のルアーデザイナーにして第一線で輝き続けるトーナメントプロ。15年より国内最高峰JBトップ50と米国B.A.S.S.オープンの両国ダブルエントリーという離れ業を継続。
煩雑なセットは皆無。投げて巻くだけでOK
「誰でも簡単にi字系を楽しめるように」
i字系ワームの名作・iシャッドを武器に数々の試合やメディアで見せ場を作ってきた加藤誠司さんが、次なる着地点として求めたのがエルロンという名の意欲作。
i字系は水面下の直線的なトレースこそが威力を発揮するが、繊細かつ絶妙なマスバリのセッティングが求められるのは否めない事実。煩雑さを避けながらもハリ持ちを高めるべく、開発当初はiシャッドに搭載するプラスティックヘッドを試作。ところが開発は序盤で暗礁に乗り上げる…。
「フッキング性能に難が生じてしまった…」
ヘッド両端に形成されたスタビライザーは、水平姿勢かつノーアクションを既に実現していた。しかし、プラ製の硬いヘッドは、マスバリの刺さりしろを制限してしまったのだ。
当初はiシャッドのオプションパーツに想定していたヘッド部をベースに、同等の形状を樹脂成型ボディへと変換。すると、マスバリのみならずオフセットフックへの対応力を高めた新生iシャッドが完成するに至ったのだという。
「追ってきた魚に対してスピードアップで食わせる能力にも長ける」
ボディのリブは両サイドのみで、上面と下面は鏡面化。張りを持たせ上下方向の反りを抑えると共に、フラッシング効果を向上。またボディ下半分はマテリアルを高比重化することで、水中姿勢を安定させつつハリ持ちも高めている。
「プラ製ヘッド部のプロトから開発が始まったからこそ生まれた」
ヘッド部とiシャッドの連結部に形成される継ぎ目の凹みもi字系の動きを決定付けた。
失敗は成功の母…ならぬ父。長きに渡り研鑽を続けたエルロンがいよいよ完成。来春早々のリリースが予定されている。