クビサ、アルファロメオF1のリザーブドライバーに就任。ポーランド企業がタイトルスポンサーに

 2020年1月1日、アルファロメオ・レーシングは、ロバート・クビサがリザーブドライバーに就任したことを発表した。

 またクビサの個人スポンサーを務めるポーランドのエネルギー企業『PKNオーレン』がアルファロメオ・レーシングと複数年契約を締結し、アルファロメオとともにチームのタイトルスポンサーとなった。2020年シーズンより、チーム名は『アルファロメオ・レーシング・オーレン』となる。

 2006年にBMWザウバーのサードドライバーに就任したクビサは、ジャック・ビルヌーブの欠場により第13戦ハンガリーGPでF1デビューを果たした。今回のアルファロメオ・レーシング・オーレンへの加入は、彼にとって古巣への“復帰”とも言えるだろう。

 クビサは、チームの公式サイトに次のようにコメントを寄せた。

「アルファロメオ・レーシング・オーレンに加わることで、僕のキャリアにおいて新しい章をスタートできることを本当に嬉しく思う。僕の心のなかでは、このチームは特別な場所を占めているし、今もなおここで(当時から知っている)何人かの人に会えて嬉しい」

「もちろん時間も環境も違うけれど、僕は成功するために(当時と)同じ決意と貪欲さを見つけられるだろうと確信している。アルファロメオ・レーシング・オーレンが次のステップへ進むための手助けができることを楽しみにしている」

 クビサは2011年シーズンの開幕前に出場したラリーで大きなクラッシュを喫し、右手に重傷を負った。そのケガが完治した後は様々なレースやラリーに出場し、2017年にはルノーでF1マシンをテストした。

 2018年にはウイリアムズF1のリザーブドライバーに就任し、フリー走行にも出走。そして2019年はシートを獲得し、見事F1への復帰を果たした。ところが前年から続くウイリアムズの不振やチームメイトを優遇するようなチームの体制にも苦労し、わずか1年でウイリアムズを離れることを決断した。

 クビサの加入についてチーム代表のフレデリック・バスールは、クビサのフィードバックはチームをグリッドの上位に押し上げるためにも貴重なものであると、チームへの復帰を歓迎した。

「PKNオーレンとのエキサイティングな新しいパートナーシップは、両者の目的を表している。これは我々の共通プロジェクトの野望と、F1の頂点で競い合うという願望の証だ」

「また、ロバートが戻ってくることを嬉しく思う。彼とともに仕事を始めるのが待ちきれない。彼は、彼の世代において最も素晴らしいドライバーのひとりであり、ラリーでの事故の後にレースに復帰するための戦いのなかで、人間の決意について本当の意味を示した人物だ」

「彼のフィードバックは、チームをグリッドの上位に押し上げるためにも非常な貴重なものだ」

「PKNオーレンとアルファロメオ・レーシングのパートナーシップは、アルファロメオの卓越した決して終わることのないサポートと相まって、ブランドのグローバルプロモーションだけでなく、F1およびすべての自動車ファンにとっても貴重なプラットフォームを作成できることを意味している。今後何年にもわたって、ともに成功できることを楽しみにしている」

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