東京五輪 長崎県勢 代表候補多数 カヌー水本、ライフル松本は決定 2020に懸ける長崎県勢

 夏の五輪本番へ向けて、各競技の代表争いもいよいよ佳境を迎える。一部競技は代表が内定しており、長崎県勢はカヌー男子の水本圭治(チョープロ、岩手県出身)、ライフル射撃男子の松本崇志(自衛隊、島原市出身)が出場権を獲得した。ともに2008年北京から4度目の挑戦で代表切符をつかんだ。
 日の丸候補は徐々に絞られてきた。体操男子個人総合2連覇中の内村航平(リンガーハット、諫早市出身)、16年リオデジャネイロ大会柔道男子81キロ級銅メダリストの永瀬貴規(旭化成、長崎市出身)は連続出場を狙う。リオ後はともに、けがに悩まされたが「20年の五輪がパリ(次の開催地)だったら、目指していない」(内村)、「何としてもリオの悔しさを晴らしたい」(永瀬)と地元大会への強い思いを胸に前進してきた。
 個人で最も夢舞台に近いのは、陸上女子5000メートルの廣中璃梨佳(日本郵政グループ、大村市出身)。昨年12月に五輪参加標準記録を突破して、19歳にして一躍有力候補に名乗りを上げた。注目のマラソンは男子の井上大仁(MHPS、諫早市出身)、女子の野上恵子(十八銀行、兵庫県出身)らが、男女各残り1枠のチャンスに懸ける。
 団体は代表入りが濃厚な選手が多数そろっている。ソフトボールで「投打の二刀流」として活躍する藤田倭(太陽誘電、佐世保市出身)、バスケットボール男子で攻守に貢献度が高いガード田中大貴(A東京、雲仙市出身)は、それぞれ代表チームの主軸を担っている。バレーボール女子のリベロは九州文化学園高卒の小幡真子(JT、熊本県出身)、男子も県勢の起用が有力。プロ野球・広島のエース大瀬良大地(大村市出身)も出場へ意欲を見せている。
 パラリンピックも有望選手がめじろ押し。車いすバスケットボール男子では、前回大会を経験している20歳の鳥海連志(WOWOW、長崎市出身)、若手のホープ川原凜(ローソン、長崎市出身)が代表入りする可能性が高い。長年、車いすマラソンの第一線で活躍してきた49歳の副島正純(ソシオSOEJIMA、諫早市出身)は、5大会連続出場へ挑む。

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