創成館 2年ぶり春の甲子園へ 堅守に加え 打力磨く

©株式会社長崎新聞社

2年ぶり4度目の春の甲子園出場を心待ちにする創成館の選手たち=諫早市、創成館高野球場

 長崎県内高校野球ファンにとって楽しみな“球春”になりそうだ。第92回選抜高校野球大会(3月19日から13日間・甲子園)の出場32校が、今月24日の選考委員会で決定する。九州地区の出場枠は「4」で、県勢は昨年10月の同地区大会で創成館が4強入り。優勝した明豊(大分)と準決勝で接戦を演じたことで選出が濃厚となっている。2年ぶり4度目の吉報を待つチームの戦力や横顔を紹介する。

 昨秋の県と九州大会で最も評価すべき点は守備力。県大会は決勝で大崎に敗れたが、全6試合のチーム防御率は1.62。続く九州大会も3試合で無失策と堅守を誇った。注目したいのは準決勝の明豊戦。1、2回戦までに27得点、決勝も13得点と、抜群の攻撃力で頂点に立った相手と2-3と緊迫した試合を繰り広げた。
 投手陣は右のエース格を欠く中、県と九州大会の9試合で延べ27人が登板。9回を1人で投げきった試合はなく、展開に応じて継投した。九州の全試合で先発して信頼を得た技巧派左腕の白水巧(2年)、切れのあるフォークを披露した藤川力也(同)のほか、身長194センチの鴨打瑛二(1年)、外野手兼任の松永知大(同)らが豊かな将来性を示した。
 一方、攻撃陣は九州で5割8分3厘と好調だった猿渡颯(2年)、長打でチームを救った松永を軸に勝負強さは見せたが、県と九州での1試合平均得点は4.8点。単純比較はできないが、同じ9試合の明豊は12.3点を記録した。創成館が過去、春夏の甲子園で戦った計8試合の平均得点も2.9点と低調。打力は全国で戦う上での最大の課題といえそうだ。
 これらを踏まえ、このオフ期間で選手たちが口をそろえるのが「パワーアップ」。主将の上原祐士(2年)は「きついメニューで追い込んだやつが結果を出せる。打撃も数は打ち込むが、その一つ一つを大切にして一球で仕留める力を磨かないと全国では絶対に勝てない」と気を引き締める。
 激しい部内競争を繰り広げる投手陣も思いは同じ。九州でエースナンバーを背負った白水は「また春に1番をつけられるように体を大きくして球速を上げる。みんなから変わったと言われたい」と言葉に力を込める。
 2013年春に初めて全国に出場して、17年秋の明治神宮大会準優勝、18年の選抜8強と、今や長崎を引っ張り、全国でも注目される存在に成長したチーム。さらなる飛躍に向け、心技体を磨き続け、春の便りを待つ。