お年玉口座を開くのに、今ならネット銀行に預けるべき?

お年玉の預け先はどうしていますか?子ども用の口座を銀行につくっている親も多いと思います。

わが家では、親があらかじめつくった子ども用の口座もありましたが、ある程度の年齢になったら、子ども自身に口座をつくらせてその後は管理も任せるようにしてきました。

銀行には、店舗を持ついわゆる馴染みのある銀行のほかに、ネット銀行という存在もあります。ネット銀行はわざわざ銀行の店舗に出向かなくてもコンビニなどで手軽にお金の入出金ができる便利な面を持っています。

2019年は消費税増税もあり、キャッシュレス元年とも呼べるような年でした。お金の預け先もこれからどんどん多様化されていくことでしょう。そこで、お年玉の預け先の選択肢にネット銀行を取り入れてみましょう。


お年玉をお金教育に活かすなら

今、手元にある銀行通帳のほかに、ネット銀行にも子ども名義の口座でつくってみましょう。子どもの成長に伴い、銀行は利用目的によって複数持っておくと便利です。

たとえば、
・子どもの貯畜用に都市銀行など普通銀行を利用する。
・決済用にネット銀行を利用する。
という具合に分けることができます。

入出金がいつでも可能なネット銀行は、中学生くらいになれば、部活や塾で忙しい子どもにとっては使い勝手がいいはずです。また、高校生にもなれば、一度はネットショッピングを経験することでしょう。

中には、親には知られたくないと思う子どももいます。受け取り場所を自宅にしなくてもいい通販の場合には、親に内緒で買い物をすることもできてしまいます。

ネットショッピング自体は、決して悪いことではないので、厳しく禁止するよりも、オープンに話せる間柄になっておくことをおすすめします。また、親の立ち位置は子どもの行動を見守るまでにして、子どもには経験をさせてあげましょう。

ネット銀行は子どもでも開設できる

都市銀行などの普通銀行では、窓口に親が出向いていけば、所定の書類を提示することで子どもの口座をつくることができます。銀行によっては、子ども自身がその場で、署名・捺印して口座をつくることもできます。

わが家でも、長女が中2の時に、銀行の窓口に本人が出向き、口座開設の一連の手続きを経験しました。通帳やキャッシュカードの柄を自分の好みで決められるなど、意思決定が自分にあることに、大人になった感を味わえたと思います。社会人となった長女は今でもその銀行を利用し続けています。

また、ネット銀行でも15歳未満で本人による口座開設ができるところもあります。開設するための要件は銀行によって違いますから、手順に従って親がサポートしてあげましょう。

ネット銀行は店舗がないので利用できるATMがどこにあるのかなど、利用目的にあったネット銀行を子どもと一緒に探してみてください。

親子で調べてみよう

ネット銀行はインターネット上の銀行なので、店舗にかかる家賃やそこで働く人材の経費等がかかりません。そこで、都市銀行とネット銀行では、金利にどのくらいの違いがあるのかを調べてみましょう。

今はインターネットで簡単に調べることができるので親子でやってみてください。ネット銀行では通帳も発行されません。通帳がなければお金のながれをどうやって記録しておけばいいかなど、2つの銀行の違いについて親子で話し合ってほしいのです。

また、銀行のATM取引では、引き出しの際には暗証番号が必要です。もちろん、ネット銀行も、同様です。ネット銀行は、サイトへログインする際には、パスワードが必要になります。このパスワードは普通銀行での印鑑と同じくらい重要なものです。

そこで、印鑑は実物なので保管することができますが、ネット銀行のパスワードの管理はどうすればいいのか、そして、忘れないようにするにはどう管理すればいいのかまで、親子で話し合っておきましょう。

投資を見越した銀行選びも

ネット銀行を選ぶ際に、将来子どもに投資をさせたいという場合には、ネット証券と提携しているネット銀行を選ぶのもおすすめします。提携した銀行だと、投資をする際に何かと便利なことが多いからです。

長女は中2から投資を始めました。未成年が口座をつくることができる証券会社は限られています。長女の場合はその中のネット証券に未成年口座を開設しました。

ただし、開設にあたり、保護者もこのネット証券に口座開設をするという条件がありました。親である私は別のネット証券に口座を持っていましたが、条件のとおり私も一緒に口座開設をしました。

先ほど話した便利なことについてここで紹介します。ネット証券で取引をする際には、証券口座に入金する必要があります。そこで、ネット証券と提携があるネット銀行の口座を持っていると、お金の移動に手数料がかからないなどのメリットがあります。

ですので、将来、子どもに投資をさせたいと考えているならネット証券と提携のあるネット銀行に口座をつくっておくと便利です。

結びとして、この記事を書いていた前日の話をします。大学生の長男が高校生の時に自分で口座開設した都市銀行に疑問を抱くようになりました。

「日曜の夜9時を過ぎるとお金がおろせないし、翌朝は7時からしかやってない。じゃあ、この間にお金がなくなっちゃった人ってどうするんだろう」
「そうならないために、あらかじめ必要なお金は引き出しておくものでしょ。時間を気にせずにお金を引き出したいなら、ネット銀行がいいんじゃない」と、アドバイスをしました。

長男いわく、人はそれぞれ都合があって、生活スタイルが違うのに、ATMの利用時間を決められてしまうと困っているのだそうです。ネット銀行にバイト代を振り込んでもらうようにしたらいいと、話しておきました。

私たち大人のお金に関わる生活スタイルも10年前からしたら、便利に変わってきました。

金融もフィンテックを通じて、さらに私たちの生活を便利にしてくれます。子どもにとって、これらの変化は決して難しいと感じるものではないはず。大人のほうが返って敬遠しているのかもしれませんね。

子どものお年玉も一部でもいいので、ネット銀行について親子で学んで、利用してみてはどうでしょうか。

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