全国高校サッカー 日大藤沢初戦突破 創部初4強OB「仲間信じて」

 2日に行われたサッカーの全国高校選手権で、神奈川代表の日大藤沢高が快勝スタートを切った。2014年度の全国4強入りメンバーで、今春J2水戸ホーリーホックに入団する住吉ジェラニレショーンさん(22)=国士舘大=は「最後の大会なので仲間を信じて楽しんでやってほしい」と、スタンドから後輩たちの活躍を見守った。

 高校3年間の集大成となる全国選手権は一発勝負の独特な緊張感に包まれる。5年ぶりの晴れ舞台に戻ってきた桜のユニホームを見て、「本当にうれしいですよね。選手権はリーグ戦では味わえない感覚でみんなの熱量も違った」と自らの高校時代と重ね合わせた。

 当時は2年生。181センチ、76キロの体格を生かしたポストプレーが得意でFWの切り札的存在だった。チームは創部初の4強入りを果たしたが、準々決勝、準決勝はチーム内で流行していたインフルエンザにかかって欠場。「悔しい思いで終わってしまった」と振り返る。

 最上級生となった次年度は神奈川大会の準決勝で敗退。その後の大学進学が転機になった。入学時はFWの層が厚かったこともあり、2年時にセンターバックへコンバート。「複雑な思いはあったけれど、ポジションは違ってもプロになる夢は変わらなかった」。ひたむきな努力で才能を開花させ、念願のプロ入りを勝ち取った。

 ともに明大から今春にFC東京入りする中村帆高さん、モンテディオ山形に加入する小野寺健也さんら、志の高い仲間に囲まれて過ごした高校時代に得たものは大きい。

 「一番は友情、仲間を信じること。今が一番チームという感じになっていると思う」。後輩たちもかけがえのないものを見つけてくれると信じている。

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