2019年 長崎県内交通事故死者33人 2年連続最少更新

 2019年の県内の交通事故による死者は前年より3人少ない33人で、現行警察制度が発足した1954年以降で最も少なかったことが2日、分かった。18年に続き2年連続で過去最少を更新した。
 昨年は高齢運転者による池袋暴走事故のほか、「あおり運転」「ながら運転」が全国的に注目された。県警は「危険な運転に対する社会的関心の高まりが影響したのではないか」と分析している。
 19年の交通死亡事故の原因は、「脇見」「ぼんやり」など安全運転義務違反が20人(前年比7人減)で最多。飲酒運転は前年と同じ3人、追い越しや対向車線にはみ出すなど通行区分違反は3人(同3人増)だった。
 65歳以上の高齢者の死者は前年より1人少ない16人で、全体のほぼ半数。歩行中の11人(前年比2人増)が最も多く、運転中の4人(同3人減)、自転車の1人(同1人増)が続いた。
 19年の事故件数は3959件(同682件減)、負傷者は5097人(同939人減)。発生件数が4千件を切ったのは1965年以来、54年ぶりとなった。
 県警交通企画課によると、交通事故による死者数が最も多かったのは1970年の160人。
 同課は「高齢者の死者は18年から低く推移している。今後、交通事故防止の啓発にさらに努めていく」としている。

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