ウィードの減少や天候不順によるタフ化でプロガイドさえも手を焼いた昨年秋の琵琶湖で、切り札的存在となっていたのがシマノ社のi字系ルアー『ジジル』でした。そのサイズアップモデルが、画期的な機能を搭載して発売!! 監修の山木一人プロにお話をうかがいました。
【Profile】
山木一人(やまき・かずと)
日本のバスフィッシングのルーツ、芦ノ湖畔で生まれ育った生粋のバスアングラー。i字系やシャッドという日本独自のカテゴリーを確立し、世に広めた慧眼の士である。
昨秋、琵琶湖で爆発したi字系の、ローテーションの幅を広げるサイズアップVer.!!
ルアマガプラス「ジジルのサイズアップバージョンが発売となりましたが、このルアーはやはり琵琶湖のようなバスのアベレージサイズが大きいレイクでの、使用あるいは大きなエサへのマッチ・ザ・ベイトを考慮しているのでしょうか」
山木「いや、そうじゃない。ジジルには70mmと85mmのモデルが存在していて、実は当初のプロトはその上の15mmアップ“100”(100mm)を想定してたんです。ところが、試しに作っていたさらに上のサイズ『115』(115mm)のほうが釣れるんだよ(笑)。何が違うのか本当のところは魚に聞かなきゃ分からないけど、釣れるという事実が大切でしょ」
ルアマガプラス「大きめのベイトフィッシュに合わせた選択でもない、と」
山木「経験上、i字系に関しては、マッチ・ザ・ベイトにあまりとらわれないほうがいいよ。たとえば70を投げていて、追うけど食わない。そこに『115』を入れたら一発だったり。もちろん、その逆もある。それがi字の不思議なところ。
だから単に、エサがデカいからとか、デカいバスを狙いたいから、というのではなく、これまでなかったi字系の幅を広げるためのもの、シンプルにローテーションをするうえでの選択肢のひとつと考えてほしい。小さな野池だって『115』でふつうに釣れるからさ。
たとえば、クランクベイトにはいろいろな種類があるよね。それを状況に合わせてローテーションするわけじゃん。考え方としては一緒。結局、水押しの強弱で“いまバスがどれを好むか”という部分なんだよね」
ルアマガプラス「なるほど、そういうことなんですね。昨年秋の琵琶湖での爆釣をうけて、さらに特化したラインナップなのかなと…(汗)」
山木「違います(きっぱり)。それよりもっと前からテストしてるし」
異なる2つの機構が最大限の効果を発揮する設計
ルアマガプラス「あと、『115』にはフラッシュブーストとAR-Cが両方組み込まれているのに驚きました」
フラッシュブースト
AR-C
山木「このサイズならボディ内部の容積が大きいからね。イメージ的にボディ全体がフラッシングすればさらに釣れるんじゃないかと思うでしょ?
だから最初はAR-Cのスペースを狭めて、細長いフラッシュブーストを試したりもしたんだよ。でも、そうじゃない。飛距離を稼げて、なおかつフラッシュブーストがもっとも機能するサイズを探し当てるのに苦労しましたよ(笑)」
『ジジル115 フラッシュブースト』は全10色で、そのなかには話題の『狂鱗』カラーもラインナップされています。
まさにシマノテクノロジーの粋を集めて完成された『ジジル115 フラッシュブースト』。すでに多くの実績を重ねているジジル70、ジジル85AR-Cとともに、i字系ローテーションという新たな戦略のトビラを開いてみてはいかがでしょうか。