「投手・大谷」が打席に立つ可能性 マドン新監督が言及

メジャーリーグでプレイした過去2年間で投打にわたる才能を証明した大谷翔平(エンゼルス)について、新監督に就任したジョー・マドンはその才能を最大限に活用する方針だ。投手としてはトミー・ジョン手術からの復帰イヤー、打者としても左膝の手術から復帰するシーズンとなるため、慎重に議論が進められているものの、大谷の登板時に指名打者制を放棄し、大谷を打席に立たせる計画も浮上しているという。

ウィンター・ミーティングの期間中、マドンは大谷の登板時に打席にも立たせたいとの意向を示していた。2018年の大谷は、登板する日は打席に立たず、その前後の日も試合に出場しなかったが、登板時に打席に立つようになれば年間で50回前後は打席に立つ機会を増やすことができる。大谷はすでにエンゼルスの中心打者の1人となっており、大谷の打席数を可能な範囲で増やしたいという考えは当然の流れと言えるだろう。

もちろん、今季の起用法については、手術箇所の回復具合を見ながら判断が下されることになる。ビリー・エプラーGMは、医療チームからの詳細な情報を得てから大谷の起用法を再検討する方針を示しているが、マドンはできる限り大谷の打席数を増やしたいとの意向を明確にしている。大谷のコンディション次第では、登板する日の前後に出場しないというルールにも変更が加えられる可能性もある。

なお、エンゼルスは大谷が打者としては今季開幕から出場可能であるとの見通しを明らかにしているものの、投手として開幕に間に合うかどうかについての判断には慎重な姿勢を取っている。医療チームからの報告を踏まえ、スプリング・トレーニングのスタートが近付いてきた段階で、チーム内でさらなる議論が行われる見込みだ。大谷のコンディションが良好な場合も、週に1度登板するというルールは変わらないと見られる。

現在25歳の大谷は、2018年に投手として10試合に先発し、51回2/3を投げて防御率3.31、63奪三振を記録。打者としては2年間で210試合に出場し、792打席で打率.286、40本塁打、123打点、22盗塁、OPS.883をマークしている。

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