プレミアリーグ史上「最悪の1月移籍」ワースト10

1月1日に開いた冬の移籍マーケット。多くのクラブがシーズン中に見つかった穴を埋めるために動くことになる。

ただ、時には「パニック・バイ」と呼ばれる緊急的補強が裏目に出てしまうことも…。

『Daily Mail』は「プレミアリーグの歴史上最悪の冬移籍」ワースト10をまとめている。

フアン・クアドラード

クラブ:フィオレンティーナ→チェルシー

移籍金:2330万ポンド(およそ33.9億円)

2014年のワールドカップで世界に名を知らしめたコロンビア代表のクアドラードは、多くのクラブが持つ獲得候補リストの上位に加わった。2015年1月にそのレースで勝利したのはチェルシーだった。

主力になると期待されたものの、プレミアリーグのタイトルを獲得したチェルシーのなかではかろうじて見えるだけの選手になってしまった。その後ユヴェントスへ貸し出され、1800万ポンド(およそ26.2億円)での売却となった。

クリス・サンバ

クラブ:アンジ・マハチカラ→QPR

移籍金:1250万ポンド(およそ18.2億円)

プレミアリーグで混迷の時間を過ごしたQPR。ハリー・レドナップ監督が手に入れたのが、アンジから獲得した巨漢DFサンバであった。週給は10万ポンド(およそ1460万円)と高額だった。

ところが、サンバがやってきてからすぐにレドナップ監督は辞任。QPRは降格し、サンバ自身もほとんど活躍することなく、わずか半年でアンジに戻ることになった。

フェルナンド・トーレス

クラブ:リヴァプール→チェルシー

移籍金:5000万ポンド(およそ72.8億円)

このリストではある意味最も注目すべき人物だ。プレミアリーグのレジェンドであり、リヴァプールでの4シーズンでは81ゴールを決めた。その目覚ましい得点力により、チェルシーは彼を獲得するために多額の資金を費やさざるを得なかった。

ただ、マージーサイドで見せた爆発力はロンドンで影を潜めた。彼の肩にはその価格によるプレッシャーが重く伸し掛かっているようだった。3年半でプレミアリーグ20ゴールというのは非常に期待はずれであった。

アンディ・キャロル

クラブ:ニューカッスル→リヴァプール

移籍金:3500万ポンド(およそ50.9億円)

リヴァプールの多くのファンは、トーレスを5000万ポンド(およそ72.8億円)で売却したあと、ニューカッスルからキャロルを獲得するために大きな投資を余儀なくされたことを忘れられないだろう。

ところが多くの期待とともに多くの負傷をも抱えて加入したキャロルは、リヴァプールで全く輝きを見せることができず、18ヶ月後にウェストハムへと貸し出されていった。

コスタス・ミトログル

クラブ:オリンピアコス→フラム

移籍金:1200万ポンド(およそ17.5億円)

降格に向けてまっしぐらという状況の中、フラムはそれを変えるために移籍市場で1200万ポンドを投じた。ギリシャから屈強なFWミトログルをかなりの額で手に入れた。

ただ、彼がやってきた直後にレネ・ミューレンスティーン監督が解任され、新しくフェリックス・マガト軍曹がやってきた。結局わずか1試合しかスタメン起用されないまま、ミトログルはチームを去った。

アフォンソ・アウヴェス

クラブ:ヘーレンフェーン→ミドルズブラ

移籍金:1250万ポンド(およそ18.2億円)

ヘーレンフェーンで39試合45ゴールというとんでもない成績を収めたあと、このブラジル人FWはミドルスブラへと移籍。1250万ポンドで取引された。

彼は最初の11試合で6ゴールを決め、チームを降格から救った…ことは事実だが、その後2年目はわずか4ゴールと大失速。そのシーズンでチームは降格し、アウヴェスはカタールのアル・サッドで素晴らしい給与を受け取ることになった。

ジャン=アラン・ブームソング

クラブ:レンジャース→ニューカッスル

移籍金:800万ポンド(およそ11.6億円)

このリストの中で最も奇妙な契約の一つだ。レンジャースがフリーで彼を獲得した半年後、ニューカッスルはなんと800万ポンド(およそ11.6億円)を費やして引き抜いた。

プレミアリーグに合いそうなフィジカル的資質を備えていた彼であったが、単純なミスが極めて多く、高い評価を受けられぬままセリエBに降格処分を受けていたユヴェントスへ去っていっ(およそ4.8億円)た。330万ポンドで。

ウィルフリード・ボニー

クラブ:スウォンジー→マンチェスター・シティ

移籍金:2800万ポンド(およそ40.7億円)

ボニーは2015年の1月、アフリカ人選手として最も高額な選手になった。スウォンジーからマンチェスター・シティに引き抜かれたからだ。

アグエロとは違った推進力とパワーをチームにもたらすと思われたものの、むしろ完全に影に隠れる存在となった。さらにジョゼップ・グアルディオラの到着が彼の立場を悪化させ、ストークへとローンで放出されている。

ギド・カリージョ

クラブ:モナコ→サウサンプトン

移籍金:1900万ポンド(およそ27.7億円)

2018年1月のマーケットは、サウサンプトンにとって大きな時間だった。フィルヒル・ファンダイクをリヴァプールに売り、7000万ポンド(およそ101.9億円)以上を受け取った後だからだ。

しかしおおよそそのような時、お金の大部分は無駄になるものだ。なぜかモナコで特に絶対的なレギュラーでもなかったカリージョを1900万ポンドもの価格で買い、7試合でノーゴールという結果となった。

サヴィオ・ヌセレコ

クラブ:ブレシア→ウェストハム

移籍金:900万ポンド(およそ13.1億円)

プレミアリーグの歴史上でも最も失敗した補強だと言われるヌセレコ。ジャンフランコ・ゾラの肝いりでウェストハムに加入した彼は、イタリア市場で見つけられた「隠れた至宝」かと思われた。

しかしウェストハムでは10試合の出場でノーゴール。わずか7本しかシュートを打てず、フィオレンティーナへ移籍。イタリア復帰後も調子は戻らず、2011年には行方不明に。次年度にはタイで偽装誘拐を仕組み、逮捕されている。

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