工事の安全を祈願 鎌倉・鶴岡八幡宮で手斧始式

工事の安全を祈願する「手斧始式」=鶴岡八幡宮

 建築業者らが1年の工事の安全を祈願する「手斧始(ちょうなはじめ)式」が4日、鎌倉市雪ノ下の鶴岡八幡宮で行われた。多くの参拝客が見守る中、古式にのっとった作法を披露した。

 とび職人らが木遣(きや)り唄を歌いながら、地車に乗せた長さ約3.9メートルの神木を、二ノ鳥居から舞殿前に搬入。伝統的な衣装を身にまとった建築業者らが、墨で線を引いたり、建築の際に使う大型の物差し「尺杖(しゃくづえ)」を使ったりして、昔ながらの技法を再現。手斧やのこぎりを振るった。

 式は、源頼朝が1181年に同宮を造営した際の儀式が由来。1949年に再興され、現在では市内の建築業者の仕事始めの神事となっている。

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