ルノーF1での初年度を9位で終えたリカルド、下位チームへの移籍の難しさを実感

 2019年のチャンピオンシップでは9位に終わったダニエル・リカルドだが、自身にはさらに上の結果がふさわしいことを分かっている。しかし彼は、そのことを序列の下位に留まっている言い訳にするつもりはないという。

 リカルドは2019年にレッドブルからルノーに移籍した際、レースで優勝争いに絡むことはないだろうと認識していた。とはいえ、リカルドの出した結果はチームや彼自身の期待に届くものではなかった。

 リカルドの不振には明らかに原因となる状況があった。特にルノーは信頼性とパフォーマンスの両面において、その責務を果たすことができずにいた。

 しかし30歳のリカルドは、そうした状況を単に広い視野で捉えることで満足することはない。

「相対的に言って、素晴らしいというわけではない。僕は自分がグリッド上で9番目のドライバーだとは思っていないんだ」とリカルドは『Crash.net』に語った。

「そのことについてじっくり考えようとは思わない。なぜなら僕は自分がもっと優れていると信じているからね」

「今後数年間9位になって、これが現実だが僕は本当は9位よりもましなんだと言い訳していたいだろうか? そんなことはない。僕は自分が9位だとは思っていない」

「比較的、今シーズンはそれなりに調子が良かったと言える。いつだって難しいものではあるけれど、新しいチームに入るということは過去にも多くの人々がやってきたことだから、不可能ではないよ」

 リカルドは、レッドブルよりも下位であるルノーへ移籍するという状況を過小評価していたと認めたが、彼は2019年における自身の成長については満足しているという。

「僕は、例えて言うならシャルル(・ルクレール)よりも状況に適応してきた」とリカルドは語った。

「でも僕がトロロッソからレッドブルへ移籍したときや、彼がアルファロメオからフェラーリに移籍したときは、マシンがよりグリップのあるものになるわけだから、通常ではもっと簡単なんだ」

「より期待をかけられ、自分が望む以上の影響を受けることになる。それはレッドブルからここに来るよりも簡単なことだよ」

「自分がいかに適応したかということについては、とても満足している。でもいくつかのレースについては自分に満足できなかった。もっと期待していたけれど、それでもさらなる成長を遂げることができた」

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