【新春3夜連続ドラマ「破天荒フェニックス」連載 第3弾】‪勝地涼「“最低限やれることを、一歩ずつやっていこうよ”っていう生き方がすごくすてき」

【新春3夜連続ドラマ「破天荒フェニックス」連載 第3弾】‪勝地涼「“最低限やれることを、一歩ずつやっていこうよ”っていう生き方がすごくすてき」‬

田中修治さんが自身の実体験を元に描いた“うそみたいな本当の話”である「破天荒フェニックス」が、テレビ朝日系で3夜連続ドラマとして初の映像化! 倒産寸前のメガネチェーンを買収し、世界一を目指して奮闘する若手ベンチャー企業社長・田村雄司を勝地涼さんが熱演。雄司の右腕となる奥田吉弘役を伊藤淳史さんが、若手社員・神戸麻美役を瀧本美織さんが演じるなど、豪華キャストの共演が実現しました。連続でお届けしたインタビュー最終回は、この物語の主人公を演じた勝地さんが登場! 真夏の暑い中で行われた撮影の苦労や、現場での雰囲気など語ってくださいました。最後までお楽しみください。

──勝地さん、伊藤さん、貫地谷しほりさんのインタビューをさせていただいた時に「長めのセリフが多い。乗り越えられるか心配なくらいのセリフ量」というお話がありましたが、乗り越えられましたか?

「ギリギリですね。1、2話の社長室のシーンを2日間で撮ったんです。大変でしたけど、この2日間で何とかこの先も大丈夫だろうという感覚をつかめた気がします。淳史さんとも奥田家のシーンを撮ってはいたんですけど、がっつりしゃべったのが社長室のシーンだったんです。そして、瀧本さん、稲葉友くん、丸山智己さんが合流しての撮影で、そこであの部のメンバーが潤滑にセリフを言い合えたので、みんなで乗り越えた感じがして『いいチームだな』と思いましたね。体力的にはしんどかったですけど、しっかりとつかめました」

──その2日間で一番大変だったシーンは…?

「全部大変なんですよね。例えば、突拍子もないことを雄司が言って、みんなが慌てだす。そして、状況を説明するシーンがあって、『そんな状態じゃないんです!』って奥田が勢いよく反論するシーンがある…。社長室で起きることってそんなシーンの連続で。物語の展開が起きていくのが社長室だから。説明セリフが多かったのが一番大変だったかもしれません」

──撮影期間は暑い日が続いていたと思うのですが、大変だったことはありましたか?

「基本的にロケが少なかったんです。室内も暑かったですけど、ラッキーだった気がします」

──伊藤さんが「屋上のシーンが大変だった…」と対談の時におっしゃっていましたが…。

「初日の撮影ですね。あの暑さの中で全部ロケだったら…と思うとセリフが出てこなくなって、大変だったと思うんですけど、初日に一番つらいロケを経験していたので、その後はそんなに大変さを感じなかったです。僕はどちらかというと、1日のうちで、八王子、市川、お台場と移動の方が大変でした」

──以前、「3話連続ドラマで座長をやるのは初めて。主役ってこんなに大変なんだ…」とおっしゃっていましたが、終わってみていかがでしたか?

「結局、主役は周りに助けてもらわないとやっていけないので、周りの人に助けてもらったなと思います。どのシーンにもいるから(セリフの)分量が多いという大変さはありますけど、自分一人で考えるのではなくて、みんなが一緒に動いてくれるから頑張れたと思います。だから、『俺たちにはかけがえのないスタッフがいるんだからさ』というセリフも自然と言えたように思います」

──みんなに助けられて頑張れたとのことですが、共演されて印象はいかがでしたか?

「淳史さんはさすがというか…演技の上でどの玉を投げても受けてくれるのでありがたい存在です。自分が現場で疲れ切っている時も、淳史さんがいると気を使わないで話ができましたし、盛り上がれたんです。空気作りがうまい方だなと思いました。瀧本さんは2回目の共演だったんですけど、今回(瀧本さんは)はじける部分が多い役だったので、どんな感じで来るのかなと楽しみにしていたんです。フルスイングでやってくれたので面白かったですし、頼もしいなと思いました」

──今回さまざまなキャラクターが出てきますが、好きだなと思うキャラクターはいましたか?

「自分の役は好きですよ。雄司のような生き方をできるかと言われたら、自分はできないかもしれないんですけど。でも、ドラマの中で、ある大きな災害のエピソードがあるんです。そこで出てくる『俺らがやれることをやろうよ』というセリフがすごく好きで。背伸びしてやるのではなく、最低限やれることを一歩ずつやっていこうよっていう生き方がすてきだなと思いました。生きていたら『もっとこうしたい!』と思うことはあるけれど、いきなり3段飛ばしで駆け上がっていけないじゃないですか。だから、まずはコツコツやれることからやっていくという姿が素晴らしいなと思います」

──ドラマの原作者の田中さんにお会いしたそうですね。

「動じないというか、堂々としているというか…。自分の半生がドラマ化するとなったらもう少し浮かれてもいいんじゃないかなと思うんです。でも、やらなきゃいけないことは会社のことで、そこで戦っている人だからかっこよかったです。これから、もっともっと上を目指していくんだろうなと思いました。実は、今回1シーンだけ出演してくださったんです。こういう形での出演はセリフがなかったりするんですけど、今回は監督が一言セリフを用意していて。違うジャンルのところだと萎縮しちゃいそうじゃないですか。でも、平常心でやっていたのでびっくりしました。その時、『この人はたくさん修羅場を乗り越えてきた人なんだ』と実感しました」

──では最後に、今回の一番の見どころをお願いします!

「“うそみたいな本当の話”を視聴者の方がどう捉えるのか…。実話を基にしていると後々知って衝撃を受ける人もいるだろうし、実話を基にしていると知って見る人たちにも面白さを感じながら見てもらえると思いますので、楽しんでいただけるとうれしいです」

──ありがとうございました!

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