日本海側は記録的少雪 冬型続かず 12月の天候のまとめ

気温の30日間平均の平年差(出典:気象庁HP)

 気象庁は6日、12月の天候のまとめを発表した。冬型の気圧配置が続かず、北・西日本の日本海側の月降雪量は、1961年の統計開始以降で最も少なかった。また、本州付近への寒気の南下が弱かったため、月平均気温は東・西日本ではかなり高く、沖縄・奄美で高かった。

12月の平均気温の平年差、降水量・日照時間の平年比(出典:気象庁HP)

 冬型の気圧配置が続かず、低気圧や前線が本州の南と日本の北を通過することが多かったため、全国的に天気は数日の周期で変わり、日照時間は東日本の太平洋側と西日本でかなり少なかった。日本海側の降雪量はかなり少なく、月降雪量は北日本の日本海側、西日本の日本海側でそれぞれ平年比47%、0%となり、12月としては1961年の統計開始以降で最も少ない記録を更新し、東日本の日本海側でも平年比3%で 2015年に次いで少ない方から第2位の記録となった。

 上旬は、大陸からの寒気が日本付近に流れ込んだため、全国的に寒気の影響を受けた。東・西日本と沖縄・奄美ではその後は寒気の影響を受けにくく、低気圧に向かって南からの暖かい空気がたびたび流れ込んだため、月平均気温は東・西日本ではかなり高く、沖縄・奄美で高かった。一方、北日本では、中旬は寒気の影響が弱かったが、下旬はシベリアからの寒気が北海道を中心に流れ込んだため、月平均気温は平年並みだった。27日は低気圧の影響で、東北北部を中心に大雪となった所があった。

<月平均気温高い方から1位を更新した地点>

 父島 22.7℃(平年差+2.4℃)

<月降水量少ない方から1位を更新した地点>

 網走 14.5ミリ(平年比24%)

 新潟 94.0ミリ(平年比43%)

この先の天候

この先1か月の平均気温の見通し(出典:気象庁HP)

 1月末にかけても全国的に寒気の影響が弱いため、東・西日本と沖縄・奄美を中心に気温が高い見込み。北日本を中心に一時的に寒気が入る時期はあるものの、低気圧の発達は弱く冬型の気圧配置も平年より弱いため、日本海側の降雪量は少ない状況が続きそうだ。

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