金大、遺伝カウンセラー養成 新年度、北陸初のコース新設

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 金大大学院は新年度、北陸初となる遺伝カウンセラーの養成コースを設ける。多数のがん遺伝子を調べ、最適な治療薬を探す「がんゲノム医療」を受ける患者と医師の間に立って支援する専門スタッフとなり、北陸で活動する人材の確保が課題となっていた。遺伝子解析技術を応用した先端医療は今後さらに広がる可能性が大きく、地元に軸足を置く人材を育成する。

 遺伝カウンセラーは日本遺伝カウンセリング学会と日本人類遺伝学会が認定する。昨年12月現在、国内の認定遺伝カウンセラーは267人で、大半は関東や関西などの大都市圏に集中している。金大によると、北陸で活動する認定遺伝カウンセラーは富山の1人だけで、北陸は全国で唯一、養成機関がない地域だった。

 遺伝医療の分野では、患者が治療で医師から説明を受ける際、専門性の高い用語を使うことが多い。また家族間で遺伝のリスクがある病気も多く、家族にも説明する機会があり、医師以外にも最新の専門知識を持ち、支援能力の高い人材が求められている。

 遺伝子が関わる病気は多岐にわたる。がんや糖尿病なども含めると、約9割が生涯に何らかの遺伝性疾患にかかるとされている。

 金大附属病院では2018年に遺伝診療外来が設置され、がんゲノム医療が始まるなど、遺伝子解析技術を応用した治療や診断が年々普及している。

 新設のコースで指導に当たる、同病院遺伝診療部長の渡邉淳特任教授は「地元に根付く人材を育てることで、北陸でもきちんと遺伝医療が受けられる態勢の構築につなげたい」と話した。