縁起物マダイに高値 長崎、松浦魚市場 初競り 

長崎魚市場で6日、初競りがあった。競り人と仲買人の威勢のいい声が響き、マダイやクエなどに高値が付いた=長崎市京泊3丁目

 長崎魚市場(長崎市京泊3丁目)と松浦魚市場(松浦市調川町)で6日午前5時から初競りがあり、競り人や仲買人の威勢のいい掛け声が場内に響いた。
 長崎魚市場では鐘の音を合図に開始。旬を迎えた五島のブリや高級魚のクエ、アマダイなど250種類以上が取引された。年末年始の天候が良く入荷量は前年並みの194トン。縁起物のマダイは1キロ2500円、クエは1キロ8千円の高値が付いた。約250人が出席した初市式で長崎魚市の川元克明社長は「高度衛生管理化の推進で、県産水産物の付加価値を高めるなどして消費の拡大を目指したい」とあいさつした。
 長崎魚市によると、昨年の取り扱いは数量が全国4位の10万1千トン(前年比15%減)、金額が全国3位の332億円(同2%増)。台風など天候不順で数量は減ったが、特にサバの引き合いが強く単価が上がったため金額は前年並みを維持した。
 アジやサバの全国有数の水揚げを誇る松浦魚市場には、約120トンが入荷した。友田吉泰市長の第一声で初競りが始まり、「初荷」の旗が付いたトロ箱の前で仲買人たちが次々と競り落とした。卸売業者の西日本魚市の仕事始め式で吉田光也社長は「昨年の水揚げ量は前年比25%減の約6万トンだったが、漁獲量の減少でキロ単価は上昇し、金額は前年比10%減の約93億円となった」と述べた。

アジやサバ、ブリ、サワラなどが次々競り落とされた=松浦魚市場

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