ウーバーイーツ配達員への「傷害補償」は十分? ユニオンが事故調査はじめる

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会見したウーバーイーツユニオンのメンバー(2020年1月7日、東京都、弁護士ドットコム撮影)

フードデリバリー「ウーバーイーツ(Uber Eats)」の配達員でつくる「ウーバーイーツユニオン」は1月7日、配達員の事故について調査する「事故調査プロジェクト」を始めると発表した。5月には調査結果を取りまとめて報告する予定。

ウーバー側は配達員の事故がどのくらい起きているか公表しておらず、調査で実態を明らかにするのが狙い。

ユニオンは同日、東京・霞が関の厚労省記者クラブで記者会見を開き、「今の傷害補償制度の内容が妥当なものか検証する必要がある」と話した。

●「アカウント停止」ちらつかされ

調査は、NPO法人「東京労働安全衛生センター」協力のもとGoogleフォームで実施。怪我の内容や治療費の自己負担額、ウーバー側の対応などを記入してもらい、協力者には詳細なヒアリングも行う。

ウーバー側は昨年10月1日から、全ての配達員を対象に、事故にあった際の見舞金を支払う「傷害補償制度」の提供を開始した。しかし、ユニオンには、配達員がウーバー側に事故を報告すると「今後同じことがあればアカウントを停止する」と言われたり対応してくれなかったりする事例が寄せられているという。

また、補償されるのは、配達リクエストを受けて店に商品を受け取りに行く時点から配達が完了する時点までの間の事故に限られ、治療や入院費にも上限がある。

「東京労働安全衛生センター」の天野理さんは「労災保険は通勤災害も対象。ウーバー側の見舞金は、非常に対象が狭い」と指摘。「ウーバー側が提供している今の制度が十分なのか。また、労災保険制度が今のままでいいのか。どのような問題があるのか分析したい」と話した。

また、川上資人弁護士は「ウーバーは配達員に頼って利益をあげている。配達員がけがをした時に、ウーバーという企業がコストを払わなくていいというのはおかしい。現状の日本の制度は新しい働き方を捕捉できておらず、そのしわ寄せを受けているのが配達員だ」と話した。

ユニオンの土屋俊明さんは「私たちは実際に事故に遭われた方の気持ちを聞きたい。この調査は、『一人じゃないよ、我々がいるよ』ということの表明でもあります」と呼びかけた。

●アンケートフォームはこちら

「事故調査プロジェクト」のアンケートフォームは以下。

https://docs.google.com/forms/d/1eRINNrRfJVCOFdHfWWloD5m-vNHEw7r2sTjjgggjGrc/viewform