王座奪還へ パナソニックワイルドナイツ 坂手淳史新主将に聴く

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「優勝するためにやることは明確」と断言するパナソニックの坂手新主将

 昨秋のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会以降で初めてとなる国内最高峰のトップリーグ(TL)が12日に開幕する。胸に桜を着けて、「ワンチーム」で初の8強入りを果たした代表勢も各チームに合流。プライドを懸けた真剣勝負を控え、パナソニックワイルドナイツの新主将、フッカー坂手淳史に意気込みと今季への思いを聞いた。

**―日本がW杯準々決勝の南アフリカ戦で敗れた後、パナソニック首脳陣から新主将就任を打診された。
** 頼まれたからには断る選択肢はなかった。だが、すぐに返事はできなかった。目指すチームの姿や自分の役割について考え、答えをまとめておきたかった。打診から10日間ほど後に主将を担う意向を伝えた。

―導き出した答えとは。
 主将が一人で背負い込む必要はないということ。僕よりも経験や伝える力の優れた選手はいる。その一人がニュージーランド代表ロックのサム・ホワイトロック。新加入だが、経験を惜しみなく与えてくれる。そういうチームマンに助けられながら、自分は自然体でプレーすればいい。各選手が自分の役割を果たし続けられるのがチームの強みだ。

―コーチ陣にも変化があった。バックスコーチに慶大の前ヘッドコーチ(HC)、金沢篤氏を迎え、青柳勝彦氏がFWコーチとしてチームに復帰した。
 大きな視点でラグビーを考えるロビー・ディーンズ監督に対し、金沢コーチはラグビーを深く緻密に考える。二人のバランスがいい。監督の大きな提案をかみ砕いて選手に提示し、疑問は的確に答えてくれる。青柳コーチは細かい技術を指導する。タックルやブレークダウンの戦い方は勝ち負けの重要な要素となる。信頼できるコーチ陣だ。

―チームは2015年度を最後に優勝に届いていない。昨季は代表勢の出場が制限される難しいシーズンの中、6位に沈んだ。
 W杯を目指した選手もTLで死力を尽くしたが、集中できずに何かがかみ合わなかったのだろう。今季は全てをTLに注ぐことができる。

―各チームの戦力が充実する中、4季ぶりの王座奪還は簡単ではない。
 W杯の後に全員が集まれたのは、昨年12月に行った宮崎合宿。開幕までの準備期間は少ないが、やるべきことは明確だ。主力だけでなく、選手全員がチームの戦術と戦略をしっかり理解できれば優勝できる。大事な12日の開幕戦に向け、しっかりと準備を続ける。

 さかて・あつし 1993年6月生まれ。京都成章高―帝京大。日本代表フッカー。前季のTL年間表彰でベストフィフティーンを受賞した。180センチ、104キロ。