改憲を自身の手で遂げる考えに揺らぎない 総理

 安倍晋三総理は6日の記者会見で憲法改正について「私自身の手で成し遂げていくという考えには全く揺らぎはありません」と記者団に答えた。

 一方で時期については「改憲スケジュールは期限ありきではありません」と述べ「まずは通常国会の憲法審査会の場において、与野党の枠を越えて活発な議論を通じ、国民投票法の改正はもとより、令和の時代にふさわしい憲法改正原案の策定を加速させたい」とした。

 安倍総理は「さきの参議院選挙や最近の世論調査を見ても、国民の皆様の声は憲法改正の議論を前に進めよということだと思う」と述べた。そのうえで「国会議員として憲法改正に対する国民的意識の高まりに対して、これを無視することはできないと思う」とした。

 ただ、改憲に対して国民が総理の求めるほど上位ランクで緊急性を要しているとの広がりはない。歴代自民総裁がなしえなかった憲法9条の「解釈改憲」を行い、集団的自衛権の行使を一部で容認する安保法制を実現した結果、「改憲を自身の手で」との発言を繰り返すことが党内と改憲推進保守団体の自身への支持を集める手段になっているのでは、との見方もある。

 安倍総理は改憲について「今後とも自由民主党が先頭に立ち、国民的議論を更に高める中で、憲法改正に向けた歩みを一歩一歩着実に進めていく考えです」と述べた。(編集担当:森高龍二)

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