災害時「県議の責務」条例に 兵庫県議会が改正案提出へ 被害状況報告や行政への要望一元化

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兵庫県議会(資料)

 阪神・淡路大震災から25年の節目に合わせ、兵庫県議会は「議会基本条例」を見直し、大規模災害時の議員の役割や議会の対応についての規定を加える。これまでは行動指針を内部で共有していたが、責務として県民に示すことで対応を強化。2月定例会での条例改正案の提出を目指している。

 議会基本条例は、議会運営の基本理念や議員の役割などを定めた議会の最高規範。兵庫県議会は2012年に施行した。罰則などはない。

 議会事務局などによると、災害対策基本法は自治体に地域防災計画の策定を求めているが、議会の位置付けは明確ではない。このため東日本大震災以降、議会版の業務継続計画(BCP)や対応マニュアルを作る議会が増えている。議会基本条例にも10道県が規定を盛り込んでいる。

 兵庫県議会は13年、自然災害だけでなく重大事故やテロ、感染症を見据え、発生直後の対応を申し合わせで確認した。

 それによると、議員は自身の安否や地域の被害状況を報告し、支援活動に協力。混乱を避けるため行政への要望や、行政から議員に対する情報提供は議長が一元的に扱う。また、各会派代表者による会議や特別委員会、臨時議会を必要に応じて開き、県民の声を生かしていく。

 今回、申し合わせにとどまらず、議会基本条例に盛り込もうと、昨年10月から議論を始めた。長岡壮寿議長は「危機発生時の議員や議会の在り方を改めて考える機会となっている。いざというときに役割を果たせるよう備えたい」とする。

 震災から丸25年となる17日には、全県議を対象にメールを使った安否確認訓練を初めて行う。

 早稲田大学マニフェスト研究所の全国調査(16年度)では、回答した1337の地方議会のうち4割の538議会が非常時の行動指針を策定。兵庫では西宮や南あわじ、洲本市議会などがBCPを定め、中核市以上では明石市議会が昨年4月、議会基本条例に災害対応の条文を盛り込んだ。(井関 徹)