新春の空気裂く矢 小田原・白髭神社で奉射祭

矢の的中数で一年の五穀豊穣を占う奉射祭=白髭神社

 的中した矢の数で一年の五穀豊穣(ほうじょう)を占う神事「奉射(ぶしゃ)祭」が7日、白髭(ひげ)神社(神奈川県小田原市小船)で行われた。800年を超える歴史を持つ市の無形民俗文化財で、境内には氏子ら約100人が集まり、新春の空気を切って飛ぶ矢を見守った。

 代々射手を務める小宮家の本家と分家のそれぞれの当主が狩衣(かりぎぬ)姿で登場。拝殿でおはらいを受け、約10メートル先に据えられた直径約2メートルの的を狙って交互に計7本の矢を放った。的中するごとに観衆から歓声と拍手が上がった。

 今年は7本中、5本が的中。「吉」と判断した中村瑛(あきお)宮司(86)は「令和初めてとしては、まずまずの結果。作物もよく実るのでは」と期待を寄せていた。

© 株式会社神奈川新聞社