不惑のカットマン・ジオニス、東京五輪目指す Tリーグでは丹羽下す活躍

写真:パナギオティス・ジオニス(ギリシャ)/提供:ittfworld

7日、ITTF(国際卓球連盟)が、ギリシャを引っ張るパナギオティス・ジオニスの40歳の誕生日に「パナギオティス・ジオニスの次向かう到達点」という記事を掲載した。

この記事では、1月22日からポルトガルで行われる2020年東京五輪の団体戦出場をかけた欧州各国とのトーナメント戦を前に、東京五輪出場を狙うギリシャチームのエースであるジオニスを紹介している。

今年40歳となるジオニスは歯科医師の免許を持つ異色の経歴のカットマンで、ギリシャ代表としてオリンピック4大会連続出場を誇るなど第一線で活躍している。

昨年の9月18日にT.T彩たまに加入すると、木下マイスター東京戦では東京五輪シングルス出場を決めた丹羽孝希に勝利し、ビクトリーマッチでは張本智和を下すなど世界トップのプレーをTリーグで見せている。

ジオニスの戦型と戦績

写真:2019年ヨーロッパ競技大会のパナギオティス・ジオニス(ギリシャ)/提供:ittfworld

ジオニスの戦型はカットマンだ。最近ではTリーグ・琉球アスティーダでも活躍する朱世赫(チュセヒョク)や木下マイスター東京の侯英超(ホウエイチョウ)が有名であるが、ヨーロッパでは珍しい戦型でもある。バックハンドでのバックスピンのかかったカットとフォアハンドでの強力なドライブのコンビネーションで点数を重ねていく。

世界ランキングは2010年1月に43位となり、2014年11月には自己最高となる18位に輝いた。2020年1月時点では46位と40歳の大ベテランながらトップ50を維持している。

国際大会ではクロアチアオープンを2017年、2018年連覇するなど輝かしい成績を残している。最近では2019年世界選手権団体戦でチャイニーズタイペイの世界ランキングを6位・林昀儒(リンユンジュ)に勝利した。

若手とベテランが融合したギリシャチームが東京五輪を目指す

写真:Tリーグでは張本を下したパナギオティス・ジオニス(T.T彩たま)/提供:©T.LEAGUE

東京五輪に出場できる9つの枠に入るためのギリシャチームは40歳のジオニス以外は若手選手で構成されている。中でもイオアニンス・スゴウロポウロスは19歳とジオニスと12歳も離れている。スゴウロポウロスはヨーロッパが期待する若手選手だ。2017年、2018年とヨーロッパユース大会を2連覇し、2019年にはヨーロッパ21歳以下選手権大会でも優勝している。

若手の勢いとベテランの経験が融合しているギリシャチーム。ギオニスをはじめとした各選手がどんな戦いを見せるのか注目だ。

文:ラリーズ編集部

© 株式会社ラリーズ