NTTドコモとMobiledgeX、MECを活用して5G時代のアプリケーションを世界に配信する実証実験を開始

5G時代に求められるソリューションのグローバル展開を目指し、株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)とエッジコンピューティングを提供するアメリカのMobiledgeX,Inc.はMECを活用したアプリケーションを迅速かつ容易にグローバルに配信するソリューションの実証実験を2020年1月22日から24日まで実施する。

MECとは、マルチアクセスエッジコンピューティングの略で、移動通信網で顧客により近い位置にサーバーやストレージを配備する仕組みのことだ。5Gソリューションの創出に向けて、ネットワークの伝送遅延の低減とセキュアなクラウド環境を実現するMECの活用が期待されている。

ドコモでは、「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」に参加するパートナー企業・団体(以下、パートナー)向けに、MECの特徴を持つ「ドコモオープンイノベーションクラウド(以下、dOIC)」を提供している。dOICは、ドコモのネットワーク網にクラウド基盤をつなぐことで実現している。

このような中、パートナーのグローバル進出に伴い、国内で開発されたMECを活用したソリューションを、海外に展開するニーズが見込まれているが、各国の通信事業者に配置されたMECを利用するには、MECの利用条件やシステムの可用性などを、個別に確認・検証する必要がある。

MobiledgeXは、MECを活用したアプリケーションを管理するポータルサイトを有しており、各国の通信事業者ネットワーク内のMECに接続して、アプリケーションを各MECへ配信するソリューションを提供している。グローバルにアプリケーションを配信したい国内の企業は、同ソリューションにより、各国の通信事業者とMECの利用条件やシステムの可用性などを個別確認・検証する必要がなく、アプリケーションを容易に配信することが可能になる。

今回行われる実証実験では、MobiledgeXとドコモが協力して、ドコモのdOICに、アプリケーションを配信する実証実験を実施する。実証実験では、ポーランドの1000 realities sp.zo.o.が提供するARアプリケーションを配信し、5G・LTE網を介して正常に利用できるかなどを、株式会社丹青社、DOCOMO Innovations,Inc.と共に検証する。

両社は今後、同ソリューションを活用して、国内パートナーのグローバル展開の支援をめざしすとした。

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