「五竜号」の機体破片発見 本格調査で墜落地点特定へ

戦時中の軍民共用航空機

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あけぼの会のメンバーが発見した「五竜号」の一部とみられる破片

 第2次世界大戦中、長崎県諫早市高来町古場の五家原岳中腹に軍民共用航空機「五竜号」が墜落した史実を後世に伝えようと、同町の住民有志が昨年11月末、墜落現場近くの慰霊碑周辺を捜索し、同機とみられる破片約40点を発見した。住民は「軍人、民間人問わず、戦争に関わったことを示す。破片一つ一つが歴史の証人」とみている。今春以降、墜落地点の特定を目指して本格調査に乗り出す。
 「五竜号」は当時の大日本航空に所属し、旧陸軍が借り上げていた。台湾から福岡の飛行場に向かう途中の1944年2月12日に墜落し、軍人7人と乗員5人が死亡した。碑は68年9月、地元の深海地区山林財産管理組合が建立した。
 同町の旧青年団OBでつくる「あけぼの会」(中溝忠会長)が昨年夏、碑の存在を知り、道順を示す案内板を新設。当時を知る住民の聞き取りを続けている。
 同会の活動を知った福岡市の市民団体、POW研究会福岡のメンバーが協力し、昨年11月23日、碑から約100メートル下方の地点を金属探知機で調査。ジュラルミン製とみられる金属片約30点、ガラス片約10点が土中から見つかった。
 金属片は長さ約10~20センチで、燃料系統の部品の一部や窓の開閉部品とみられる。中には、大きく曲がりくねった部品もあり、墜落時の衝撃を物語る。両団体は今春以降、さらに範囲を広げた調査を計画。墜落地点や機体の構造などを詳細に調べたい考えだ。
 中溝会長ら3人は昨年12月末、宮本明雄市長に調査を報告。市長は、市高来支所か市美術・歴史館での破片の保管に前向きな考えを示した。