被災マンション、解体支援 費用の一部補助へ 熊本市

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 熊本市が、熊本地震で被災したマンションの解体費用の一部を補助する新たな支援制度をつくる方針を固めたことが8日分かった。マンション住民ら所有者に、建物や土地の処分などに関する合意形成を促すのが狙い。

 被災したマンションには(1)建て替え(2)修理(3)解体して土地を売却-の選択肢がある。このうち建て替えと修理は公費で支援する仕組みがあるが、公費解体は2017年12月で受け付けを終えている。

 被災マンションの多くには今も居住者がおり、建物の安全性が懸念されている。解体には1億円を超えるケースも想定され、市による支援で所有者の負担軽減を図ることで、方針決定を後押しする。

 市震災住宅支援課は「解体費用の全額補助は難しいが、それに近い支援を考えている」という。財源は市復興基金を充てる考えで、市は新年度の一般会計当初予算に盛り込む方針。

 市によると、熊本地震で全壊や大規模半壊と診断されたマンションは市内に40棟ある。そのうち35棟では建て替えなどが進んでおり、うち9棟は公費解体を選択した。

 同課は「方針が決まっていない残り5棟のうち4棟は建て替えを検討中。今後、所有者による話し合いに職員を派遣するなどして合意形成を促し、危険なマンションをなくしたい」と話している。(高橋俊啓)

(2020年1月9日付 熊本日日新聞朝刊掲載)