自閉症の男の子との出会いから生まれた、チリ発のピクトグラムつき絵本に、日本オリジナルの続編が登場!

株式会社偕成社は、 『いっぽんのせんとマヌエル ピクニックのひ』を1月中旬に刊行する。

2017年に刊行された前作『いっぽんのせんとマヌエル』は、 線が大好きな自閉症の男の子マヌエルくんと、 著者マリア・ホセ・フェラーダさんの出会いから生まれた絵本。

いっぽんの線が基調になって、 短い言葉とシンプルなイラストにより、 ストーリーが進行していきます。 線をたどっていくと、 その線が道になったり、 ブランコになったり……絵本の画面で迷うことがなく、 物語をたどることができるよう、 工夫された構成になっている。

『いっぽんのせんとマヌエル』の日本語版の大きな特徴は、 原書のイラストレーター自身による「ピクトグラム」を加えて刊行したこと。

ピクトグラムとは、 単語の意味をシンプルなわかりやすい絵で表現した、 「目で見ることば」。 言葉が通じない国では、 このピクトグラムが、 どの国の人にもわかる世界共通の指標として、 看板などの案内の理解を助けてくれる。 東京でスポーツの国際大会が開催予定で、 海外からの観光客が多数見込まれる今年、 注目が集まっている視覚的な記号。

マヌエルくんのような自閉症の子は、 ことばの意味が絵ではっきりと表現されるこのピクトグラムがあると、 より物語をわかりやすく楽しむことができるため、 日本では専門家の監修を経て、 オリジナルのピクトグラムをつけて刊行した。「線」と「ピクトグラム」この2つの特徴が、 幅広い子どもたちの物語への理解を助ける。

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